IoTマンション(スマートマンション)とは?メリットやデメリット、事例を紹介
IoTマンション(スマートマンション)とは?メリットやデメリット、事例を紹介
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「IoTマンション」「スマートマンション」という言葉を聞いたことはあるけれど、具体的にどのような設備が備わっているのかわからない方も多いかもしれません。この記事では、IoTマンション(スマートマンション)の概要や主な設備例、そしてメリット・デメリットについて総合的に解説しています。生活にIoTを取り入れることで利便性が向上する可能性があるため、ぜひチェックしてみてください。
目次
IoTマンション(スマートマンション)とは
IoTマンション(スマートマンション)は、IoT(Internet of Things)技術を活用して住宅設備を制御することができるマンションのことです。これは、インターネットを介して各種の設備を遠隔で操作できるようにすることで、住民にとって生活の利便性や安全性を向上させることを目的としています。
「IoTマンション」と「スマートマンション」はとても似た定義のものですので、特に違いはありません。
IoTマンション(スマートマンション)に似た言葉に「スマートビルディング」というものがありますが、「スマートビルディング」について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
『スマートビルディングとは?特徴やメリット、市場規模、事例などを紹介』
ここからは、IoTマンション(スマートマンション)の具体的な特徴を紹介します。
1. 設備のIoT化
IoTマンション(スマートマンション)では、鍵(スマートロック)、照明、エアコン、給湯器などの設備や家電がIoT化されています。これにより、これらの機器をインターネット経由でリモート操作できるようになります。
2. 遠隔操作
IoTマンション(スマートマンション)では、スマートフォンやタブレットなどのデバイスから、外出先でもマンション内の設備を確認したり、操作したりすることができます。例えば、外出先からスマートフォンを使って鍵の開閉やエアコンの操作を行うことができます。
3. セキュリティ強化
IoTマンション(スマートマンション)では、防犯カメラやセンサーを利用して、窓や玄関に異常があった場合には、スマートフォンに通知が届く仕組みがあります。また、インターホンの呼び出しにもスマートフォンから応答することが可能です。
4. 省エネ効果
IoTマンション(スマートマンション)では、MEMS(マンションエネルギーマネジメントシステム)やHEMS(ホームエネルギーマネジメントシステム)を導入して、エネルギーの効率的な使用や節電を実現しています。また、太陽光発電や蓄電池などの再生可能エネルギーの利用も促進されています。
5. エネルギー管理
IoTマンション(スマートマンション)では、マンション全体でのエネルギー管理が行われ、ピークカットやピークシフトなどのエネルギー効率化策が実施されています。これにより、電力の効率的な使用が図られます。
以上のように、IoTマンション(スマートマンション)は、先進的な技術を活用して住民の生活をより快適にし、エネルギーの効率的な使用やセキュリティの強化を図ることを目指しています。
そもそも「IoT」とは
そもそも、「IoT」とは「Internet of Things」の略であり、普段インターネットに繋がることのないモノをネットワーク化することでより高い価値を提供できる仕組みを指しています。
詳しい「IoT」の説明については、以下をご覧ください。
『IoTとは?Internet of Things(モノのインターネット)の意味や仕組み、事例を解説』
経済産業省の定義する「スマートマンション」とは
経済産業省は、「スマートマンション」の普及に力を入れておりますが、ここでは、経済産業省の定義する「スマートマンション」の特徴を紹介します。
1. エネルギー管理と節電
スマートマンションでは、マンション全体でエネルギー管理を行い、節電及びピークカットを実施します。これにより、エネルギーの効率的な使用や無理のない節電を実現し、電力の消費を最適化します。
2. MEMS導入とアグリゲータによるサービス
MEMS(マンションエネルギーマネジメントシステム)を導入し、全体管理システムとHEMS端末で構成されます。さらに、アグリゲータと呼ばれる事業者が、エネルギー管理サービスを提供します。アグリゲータは、IT・クラウド技術を活用し、小口需要家を束ねることで効果的にエネルギー管理サービスを提供します。
3. 再生可能エネルギーの活用
太陽光発電(PV)や蓄電池などの再生可能エネルギーを組み合わせることで、節電効果をさらに高めるとともに、停電時などの非常時におけるエネルギーセキュリティの強化を図ります。
4. 一括受電設備との組み合わせ
一括受電設備との組み合わせにより、経済効果の向上を図ります。これにより、マンション全体の電力消費を最適化し、コストを削減します。
5. 新しいビジネスモデルの展開
スマートマンションの普及に伴い、新しいビジネスモデルが展開されます。特に、アグリゲータとしての事業者が、エネルギー管理サービスの提供やさまざまな付加価値サービスの普及に注力します。これにより、省エネ機器だけでなく、エネルギーマネジメントによる賢い節電が促進されます。
(参考)スマートマンションの推進(METI/経済産業省)
以上のように、経済産業省の定義する「スマートマンション」は、エネルギーの効率的な使用や節電を中心に据えつつ、再生可能エネルギーの活用や新たなビジネスモデルの展開など、さまざまな要素が組み合わさっています。
IoTマンション(スマートマンション)で導入されているIoT設備の例
「室内設備・家電にIoT技術を取り入れる」と聞いても、具体的にイメージが湧かない方も多いのではないでしょうか。
現在、IoTをマンションに導入することで大きく分けて「モノを操作する」「見守る」「連携する」「データを蓄積して活用する」が実現できるようになりました。
実際にIoTマンションで導入されているIoT設備事例を見ていきましょう。
スマートロック
スマートフォンを利用してWi-FiやBluetooth通信を利用して鍵の解錠・施錠する仕組みが「スマートロック」です。玄関先で鍵を用意する必要がないため、利便性が向上します。
また、外出先でもインターネットを経由して鍵の開閉が操作できることから、カギを忘れて家に入れない家族が居る場合でも簡単に解錠可能です。
その他の「スマートロック」に関する詳しい内容は、こちらの記事をご覧ください。
『【2023年最新】おすすめのスマートロック9選!メリット・デメリットや選び方も紹介』
防犯センサー
人が出入りする可能性が高い「玄関」「窓」などに人感センサーを設置することで、不審者に対して迅速に対応することが可能です。
異常が発生した場合には自動的にセキュリティ会社に通知が届くように設定することもできます。
IoTカメラ(AIカメラ・クラウドカメラ)
「玄関先」「室内」などに防犯カメラを設置してネットに繋げることで、離れていてもスマートフォンを利用して映像を確認することが可能です。
外出先にいても、室内カメラをインターネットと結びつけることで「子ども」「ペット」がどうしているか分かるため、安心感を得られます。
「AIカメラ(クラウドカメラ・IoTカメラ)」に関する詳しい内容は、こちらの記事をご覧ください。
『AIカメラとは?仕組みや選び方、おすすめ、活用事例を紹介』
照明コントロール
スマートフォンアプリを利用して、照明を外出先からコントロールすることが可能です。
帰宅前に照明を付けたり、外出時に消し忘れがあった場合に、アプリで消灯することができます。
空調温度コントロール
スマートフォンアプリを利用して、「エアコン」「床暖房」などを遠隔操作することが可能です。
帰宅する前にあらかじめ室内を最適な温度に設定することが可能になり、外出時の消し忘れも防ぐことができます。
スマートスピーカー
音声で反応するスマートスピーカーと居住スペースにある家電をインターネットに繋げることで、さまざまな家電を声で操作することが可能となります。
家事などで手が離せない時に、スマートスピーカーに呼びかけるだけで「お風呂を沸かす」「電気をつける」などの操作が可能です。
そのほかにも、スマートスピーカーを以下のように利用できます。
・簡単な調べ物
・今日の天気を知る
・音楽の再生
・スケジュール管理
・ニュースの読み上げ
生活の中にスマートスピーカーを取り入れることで、「ながら作業」が可能であり、時間の節約にも繋がるのです。
その他の「スマートホームデバイス」に関しては、こちらの記事をご覧ください。
『【2023年最新】スマートホームデバイスとは?おすすめ製品を紹介』
IoTマンション(スマートマンション)のメリット
IoTマンション(スマートマンション)に居住することで、どのようなメリットが得られるのかを解説します。
家電の遠隔操作によって生活を効率化できる
IoTマンション(スマートマンション)なら、さまざまな設備・家電がインターネットに接続されているため生活を効率化し、快適な暮らしを実現できます。
・家に到着する前に室温を調整する
・お風呂のお湯を沸かしておく
・音声だけで照明や空調をコントロールする
・お掃除ロボットをアプリで操作することで部屋を綺麗な状態に保つ
上記のようなことが実現できるため、会社で仕事をしていてプライベートな時間を効率的に使いたい方にもおすすめです。
エネルギーを「見える化」することで省エネに繋がる
照明・空調をアプリ経由で操作できることから、電気の付けっぱなしなどによる無駄な電力消費を防ぐことが可能です。
近年は、消費電力をデータで可視化することもできるようになっており、「省エネ」を促進できる点も嬉しいポイントと言えるでしょう。
また、自宅で「電気を作り・蓄え・最適化する」機能を備えた「スマートハウス」という概念も広がりを見せています。
「スマートハウス」の詳しい概要は、以下をご覧下さい。
『スマートハウスとは?有する設備やメリット・デメリットを解説』
防犯性が向上する
IoTマンション(スマートマンション)であれば、スマートロックを利用して遠隔で鍵の開閉が可能である上に、防犯センサー・ネットワークカメラの設置により不審者に対する対策も可能です。また、部屋に不在である時にあえて照明を付けることで「在宅を装う」などの防犯対策もできます。「一人暮らしの女性」「子どもが居る家族」にとって、セキュリティ強化は外せないポイントとも言えるでしょう。
IoTマンション(スマートマンション)のデメリット・注意点
IoTマンション(スマートマンション)には良い部分しかないようにも見えますが、実際に導入する場合にはデメリット・注意点なども把握しておく必要があります。
考えられるデメリット・注意点について見ていきましょう。
セキュリティ面に注意が必要になる
全ての設備・家電がインターネットに繋がるため、ハッキングなどのセキュリティ面の脅威にさらされることになります。
「IoTカメラが乗っ取られる」「現在地などを含めた個人情報を抜かれる」などのトラブルに繋がるため、セキュリティ対策には気を配る必要があるでしょう。
物件相場が高め
IoTマンション(スマートマンション)である以上、最新の設備を用意する必要があります。充実している分、家賃については相場よりも高くなることが多いです。ただし、会社が忙しくプライベートの時間が確保できない方にとっては、遠隔から家電を操作できることで「時間」を創り出すことが可能となります。
物件自体も希少である上に、お金に変えられない部分を得られるため人気は高いです。
IoT機器の型落ちによるメンテナンスが必要
IoT製品の技術は日々進歩していることから、新しい製品が発売されたりバージョンアップされるペースが早いです。
このため、既存で利用しているIoT機器の型落ちまでのスピードも早いため、OS面での定期的なメンテナンスが必要になる点がデメリットになります。
IoTマンション(スマートマンション)の探し方
IoTマンション(スマートマンション)を探すには、インターネットで「IoTマンション」や「スマートマンション」といったキーワードで検索すると、関連する物件情報や不動産会社のウェブサイトなどで見つけることができます。また、大手不動産ポータルサイトにも「スマートマンション」や「IoTマンション」といったオプションを設定して検索することができます。
IoTマンション(スマートマンション)検索ができるいくつかの大手不動産ポータルサイトを紹介します。
アットホーム「IoTマンション特集|新築マンション・分譲マンションを探す」
SUUMO「iot 対応 マンションに関する新築分譲マンション」
まとめ
IoTマンション(スマートマンション)は、日々の生活をより効率的にすることが可能となり、高い防犯性から安心して生活を送りたい方におすすめです。いくつかの注意点はありますが、省エネルギーに配慮した生活が実現できるため、メリットの方が大きいと言えるでしょう。
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IoTBiz編集部
2015年から通信・SIM・IoT関連の事業を手掛けるDXHUB株式会社のビジネスを加速させるIoTメディア「IoTBiz」編集部です。 DXHUB株式会社 https://dxhub.co.jp/ 京都本社 〒600-8815 京都府京都市下京区中堂寺粟田町93番地KRP6号館2F 東京オフィス 〒151-0053 東京都渋谷区代々木1-25-5 BIZ SMART代々木 307号室
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