防犯カメラ映像の保存期間の目安は?仕組みや保存期間を延ばす方法、注意点を解説
防犯カメラ映像の保存期間の目安は?仕組みや保存期間を延ばす方法、注意点を解説

この記事では、防犯カメラ映像の保存期間に関する目安や方法、注意点について紹介していきます。都道府県ごとの規定や記録媒体別の保存期間、設備ごとの適切な期間など、効果的な防犯対策のポイントを紹介していきます。記事を通じて、適切な防犯カメラの選定や運用に関する知識を得ることができます。
目次
防犯カメラ映像の保存期間の目安
防犯カメラの映像保存期間は、使用する記録媒体や設置場所・施設によって異なります。都道府県や市町村によって街頭防犯の際の映像保存期間が規定されています。映像の保存期間を確認することは、事件や事故の際に「映像が残っていない!」「カメラ映像がなくなってしまった!」という問題を防ぐために非常に重要です。
保存期間の目安を知ることで、最適な防犯カメラの選択が容易になります。これらの目安は、記録媒体や設置シーンごとに異なります。
記録媒体ごとの防犯カメラ映像の保存期間の目安
防犯カメラの映像は、専用のレコーダー、SDカード、クラウド、スマートフォンなどに保存できます。各記録媒体ごとに保存できる容量には制限があります。ここでは、「クラウド保存」「ハードディスク」「SDカード」の3つの記録媒体ごとの目安を紹介します。
「クラウド保存」が最も録画映像の保存期間が長いため、長期間映像データを保存したい場合は、クラウドを利用することがオススメです。
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クラウド保存
・契約日数分(必要な保存期間に合わせて選ぶ)
・録画装置が不要
・保存期間が長く、データが壊れない
・遠隔でも映像が確認できる
ハードディスク(1TBの場合)
・約75時間
・低価格でコストパフォーマンスが良い
・専用レコーダーが必要
SDカード(128GBの場合)
・約15時間
・低価格で使い勝手が良い
・保存できる時間が短い
各施設の防犯カメラ映像の保存期間の目安
施設や設置場所によって、適した防犯カメラのデータ保存期間が異なります。以下は各施設の目安です。
コンビニ・店舗
保存期間の目安:1ヶ月以上
コンビニや店舗では、商品の棚卸やセキュリティ確保が重要です。そのため、録画期間は最低1ヶ月以上が推奨されます。オフィス環境では、物品の消失に気付くまでに時間がかかることがあり、より長い録画期間が求められます。
飲食店での防犯カメラの活用方法などにご興味のある方は、こちらの記事をご覧ください。
『【飲食店】AIカメラ・クラウドカメラ・IoTカメラの活用事例5選』
小売・サービス業での防犯カメラの活用方法などにご興味のある方は、こちらの記事をご覧ください。
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工場
保存期間の目安:1年~2年
工場では製造した商品が市場に流通するまでの時間や、商品の賞味期限・消費期限に応じて録画期間が変動します。異物混入などの事件が発覚するタイミングを考慮し、最低1年から2年の録画が必要です。
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『【建設・工事現場】AIカメラ・クラウドカメラ・IoTカメラの活用事例6選』
公共施設
保存期間の目安:市区町村や自治体によって決まる
公共の防犯カメラは運用の指針が厳密に決まっています。市区町村の規定に基づき、録画器の保管場所やカメラの設置位置、録画期間などが定められています。事前に市区町村に問い合わせて確認し、適切なセキュリティ対策を検討することが必要です。
また、警視庁では、防犯カメラ映像はサーバに録画され、厳格な管理のもと30日間保存されています。 保存期限が過ぎたら自動的に新たなデータが上書きされ、映像データは消去される仕様になっています。
(参考)街頭防犯カメラシステム 警視庁
駐車場・コインパーキング
保存期間の目安:1ヶ月程度
駐車場では車上荒らしに気付くまでに時間がかかることがあります。月極駐車場では長めに、コインパーキングでは短めの録画期間が適しています。防犯対策を強化し、駐車場利用者の安全を確保します。
マンションやアパートで防犯カメラを設置するメリットなどにご興味のある方は、こちらの記事をご覧ください。
『駐車場・コインパーキングでよくあるトラブル事例と防犯監視カメラを設置するメリット』
マンション・戸建て
保存期間の目安:2週間程度
戸建住宅は通常、特別な事態に迅速に気付ける環境です。録画期間は2週間程度が適していますが、不在がちな建物や別荘などは長めに設定することが望ましいです。住民の安全を確保するため、適切な防犯策を検討します。
マンションやアパートでの防犯カメラの設置方法などにご興味のある方は、こちらの記事をご覧ください。
『マンション・アパートで防犯監視カメラが必要な理由や設置場所、選び方を解説』
一戸建て(家庭用)での防犯カメラの設置方法などにご興味のある方は、こちらの記事をご覧ください。
『一戸建て(家庭用)に防犯カメラを設置する際のポイントやおすすめの場所について解説』
神社仏閣
保存期間の目安:約1ヶ月
神社仏閣では賽銭泥棒が多発する可能性があります。賽銭の回収期間に合わせて約1ヶ月の録画期間が推奨されます。夜間の犯罪防止も考慮し、しっかりと撮影が行われるようにします。
神社仏閣での防犯カメラの活用方法などにご興味のある方は、こちらの記事をご覧ください。
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防犯カメラ映像の保存期間の決まり方
防犯カメラ映像の保存期間は、大きく「記録媒体の容量」「画質やfps(フレームレート)」「保存方式の性能」の3つによって決まります。
(1)記録媒体の容量
(2)画質やfps(フレームレート)
(3)保存方式の性能
それぞれ詳しく見ていきましょう。
(1)記録媒体の容量
・クラウド
インターネット上にデータを保存するため、契約によって保存期間が異なりますが、インターネット接続が切れると録画が行われません。
・HDD(ハードディスクドライブ)
大容量で映像を長期間保存可能ですが、振動には敏感で、故障のリスクがあります。
・SDカード
手頃な価格で携帯性は高いですが、容量制限があり、主に短期間の録画に利用される事が多いです。
・SSD(ソリッドステートドライブ)
衝撃に強く、省電力で利用できますが、高価で容量が制限される傾向があります。
(2)画質やfps(フレームレート)
・画質
解像度が高いほどデータ容量が増え、保存期間が短くなります。慎重な調整が必要で、必要な品質を維持しながら効果的に設定することが求められます。
・fps(フレームレート)
高いfpsは映像を滑らかにしますが、同時にデータ容量を増やし、保存期間を短くします。通常は約5fps程度が設定され、期間を延ばすためには適切な調整が必要です。
(3)保存方式の性能
・アナログ専用レコーダー
アナログ専用レコーダーは、通常、アナログカメラと連携して使用されるシステムです。これらのレコーダーは従来のアナログカメラとの高い互換性を持ち、既存のシステムに容易に統合できる特徴があります。しかし、解像度は制約されており、細かいディテールの捉え方には向いていません。また、操作が比較的シンプルで、初心者にも取り扱いやすいのが利点です。ただし、映像の圧縮方式が古いため、保存効率が低いという欠点も考慮する必要があります。
・AHD・アナログHD対応レコーダー
AHD・アナログHD対応レコーダーは、アナログHDカメラと組み合わせて使用され、高解像度の映像を記録できる特徴を持っています。これにより、アナログとデジタルの中間の選択肢となり、解像度の向上が期待できます。コストパフォーマンスが向上している一方で、操作はアナログ専用レコーダーよりも複雑になることがあります。
・HD-SDI専用レコーダー
HD-SDI専用レコーダーは、HD-SDIカメラと組み合わせて使用され、非圧縮のデジタル映像を記録します。これにより、高い映像のクオリティが実現されますが、専用のケーブルや設備が必要であると同時に、高価な傾向があります。リアルタイムな映像表示が可能で、遅延が少ないのが特長です。
・HD-SDI/アナログ対応レコーダー
HD-SDI/アナログ対応レコーダーは、HD-SDIカメラとアナログカメラの両方と連携可能なレコーダーです。これにより、異なるカメラタイプを柔軟に統合でき、既存のアナログシステムに段階的にアップグレードできます。混在環境にも対応し、コストとパフォーマンスのバランスが取れる選択肢となります。
防犯カメラ映像の保存期間を伸ばす方法
防犯カメラの保存期間を延ばす方法には、以下の3つの主な手段があります。これらの方法を適切に組み合わせることで、データの保存期間を調整し、効果的に利用できます。
(1)稼働時間を減らす
(2)HDD容量を拡張する
(3)画質やfpsを下げる
(1)稼働時間を減らす
データの保存期間を延ばす最初の方法は、防犯カメラの稼働時間を適切に制御することです。例えば、自宅にいるときや活動が少ないときには、カメラを停止することで余分なデータの記録を防ぎます。動体検知機能を有効活用し、人が映ったときにのみ自動で録画されるよう設定することも効果的です。
(2)HDD容量を拡張する
映像の保存にレコーダーを使用している場合、HDD(ハードディスクドライブ)の容量を拡張することで保存期間を有意義に延ばすことが可能です。これにより、データ容量が増加し、映像データの保存期間が向上します。ただし、HDDの拡張には追加の費用が発生することに留意が必要です。
(3)画質やfpsを下げる
防犯カメラの画質やフレームレート(fps)を適切に設定することで、映像データの容量を最小限に抑え、保存期間を延ばすことができます。ただし、画質やfpsを低下させすぎると映像のクオリティが低下する可能性があります。防犯の目的に応じて最適なバランスを見つけることが重要です。
防犯カメラ映像の保存期間に関する注意点
監視カメラでの映像保存には、個人情報や法的な制約に十分な注意が必要です。最後は、その注意点を抑え、適切な運用を心がける方法について詳しく説明します。
個人情報保護法の遵守
まず、個人情報保護法の遵守が不可欠です。映像が個人を特定できる場合、法的には個人情報と見なされ、取得者はそれを適切に扱わなければなりません。この法律は2005年に施行され、映像データが法的に個人情報として認定されることがあります。個人情報を取得した者は、情報漏れの防止や使用目的の告知・公表義務などを負い、これには余計な手間とリスクが伴います。
地域のガイドラインの確認
次に、地域ごとに用意されたガイドラインを確認することも重要です。自治体が提供する情報を理解し、防犯カメラの適切な設置と運用を進めましょう。ガイドラインは公共的な場所や団体に対して厳格な要件を提示しており、これに基づいて設置者は場所や撮影範囲を最小限に抑え、管理責任者を適切に指定する必要があります。

IoTBiz編集部
2015年から通信・SIM・IoT関連の事業を手掛けるDXHUB株式会社のビジネスを加速させるIoTメディア「IoTBiz」編集部です。
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