IaaS(イアース)・HaaS(ハース)とは?意味や特徴、メリット・デメリット、サービス例を紹介
IaaS(イアース)・HaaS(ハース)とは?意味や特徴、メリット・デメリット、サービス例を紹介

現在の開発環境では、クラウドコンピューティングの利用が一般的となり、「SaaS」「PaaS」「IaaS(HaaS)」という用語が頻繁に使われるようになりました。しかし、実際に「IaaS(HaaS)」について具体的に説明できる人は多くないかもしれません。この記事では、IaaS(イアース)・HaaS(ハース)の意味や特徴、利点と欠点、さらにサービスの具体例を紹介します。
目次
IaaS(HaaS)とは
IaaS(HaaS)の基本的な意味や特徴などを紹介します。
IaaS(HaaS)の意味と特徴
IaaS(HaaS)の意味
IaaSは、「Infrastructure as a Service」の略で、日本語では、「イアース」または「アイアース」と読み、「サービスとしてのインフラ」という意味です。また、IaaSは、「HaaS(ハース / Hardware as a Service)」と呼ばれることがありますが、IaaSとHaaSは全く同じ意味です。
IaaSとは、クラウドコンピューティングのうちの1つで、仮想化技術を利用し、CPUやメモリ、ストレージなどのハードウェアリソース(インフラ)をインターネット経由で提供するサービスのことです。
IaaS登場以前であれば、自社で情報システムのインフラ部門を購入し、構築・運用する必要がありましたが、IaaSの登場によりIaaSサービスを「必要なときに」「必要な分だけ」利用することができるようになりました。
SaaSやPaaSとの違いや関係性は、下記の記事をご覧ください。
『「SaaS」「PaaS」「IaaS(HaaS)」の違いや関係性を紹介』
IaaS(HaaS)の特徴
SaaSやPaaSと同様にIaaS(HaaS)の特徴として大きく共通しているのが、インターネット環境があればどこでも、いつでも利用でき、複数人で同時アクセスし、共同編集や共同作業ができるという点です。
・インターネット環境があればどこでも、いつでも利用できる
・複数人で共同編集や共同作業ができる
IaaS(HaaS)の歴史
HaaS(ハース / Hardware as a Service)という言葉は、クラウドコンピューティングの概念が広まるとともに、2006年3月のエコノミストで使用されたことがきっかけで広まりましたが、その後、HaaSという言葉自体が、「IaaS(イアース / Infrastructure as a Service)」に取って代わられたことで、現在では、IaaSという言葉を使うのが一般的になりました。
「クラウドコンピューティング」について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
『クラウドコンピューティングとは?意味や仕組み、メリット、課題を徹底的に紹介!』
IaaS(HaaS)サービス活用2つのメリット
IaaS(HaaS)サービスを活用する主な2つのメリットを紹介します。
1. カスタマイズ性の高い環境構築ができる
IaaS(HaaS)サービス活用の1つ目のメリットは、「カスタマイズ性の高い環境構築ができる」という点です。
IaaS(HaaS)サービスの特徴として、環境構築における自由度がかなり高く、カスタマイズ性に富んでいます。また、CPUやストレージなども、利用者が必要なタイミングで必要な分を自由に選択して利用することができるため、様々なニーズに最適なコストパフォーマンスでシステムの開発と構築をすることができます。
2. BCP(事業継続計画)の対策ができる
IaaS(HaaS)サービス活用の2つ目のメリットは、「BCP(事業継続計画)の対策ができる」という点です。
IaaS(HaaS)サービスでは、自社のインフラを堅牢なデータセンターを持つクラウドサービス提供事業者が管理するため、リスク分散ができ、災害などが発生した際でもバックアップをとっているため、復旧も早く対応ができます。
IaaS(HaaS)サービス活用の1つのデメリット
IaaS(HaaS)サービスを活用する主な1つのデメリットを紹介します。
高度な専門知識が必要となる
IaaS(HaaS)サービスを活用する主な1つのデメリットは、「高度な専門知識が必要となる」という点です。
IaaS(HaaS)サービスを正しく導入し、正しく活用するためには、「SaaS」や「PaaS」と比べて、高度な専門知識をもつエンジニアが必要になります。ソフトウェアやアプリケーションを開発するには、インフラ機能だけでは開発環境は完成しません。そのため、IaaS(HaaS)サービス活用は、開発の自由度が高い分、自社で専門知識を有するエンジニアを抱える必要があります。
IaaS(HaaS)の代表的なサービス例4選
IaaS(HaaS)の代表的なサービス例を4つ紹介します。
AWS

https://aws.amazon.com/jp/
アマゾンウェブサービスが提供しているIaaS(HaaS)サービスの「AWS」は、クラウド IT の基本要素から成るもので、通常はネットワーキング機能、コンピュータ (仮想または専用ハードウェア)、データストレージ領域へのアクセスを提供するものです。
Azure IaaS

https://azure.microsoft.com/ja-jp/overview/what-is-azure/iaas/
マイクロソフトが提供しているIaaS(HaaS)サービスの「Azure IaaS」に移行することで、安全性が高く、可用性、拡張性に優れたクラウド サービスを使用して、新たな方法でイノベーションを行うことができます。
Google Cloud Compute Engine

https://cloud.google.com/
グーグルが提供しているIaaS(HaaS)サービスの「Compute Engine」は、Google のインフラストラクチャで仮想マシンを作成して実行できる、安全性の高いカスタマイズ可能なコンピューティング サービスです。
また、グーグルは、IaaSサービスとして「Compute Engine」の他にも「Cloud Storage」や「Virtual Private Cloud(VPC)」「Persistent Disk」も提供をしています。
Alibaba Cloud Container Service Distro(ACK Distro)

https://www.alibabacloud.com/ja
アリババが提供しているIaaS(HaaS)サービスの「Alibaba Cloud Container Service Distro(ACK Distro)」は、AlibabaCloudが異種IaaS環境向けに開発したKubernetesディストリビューションです。

IoTBiz編集部
2015年から通信・SIM・IoT関連の事業を手掛けるDXHUB株式会社のビジネスを加速させるIoTメディア「IoTBiz」編集部です。
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