海外SIMとは?海外旅行で失敗しないための選び方・使い方をわかりやすく解説
海外SIMとは?海外旅行で失敗しないための選び方・使い方をわかりやすく解説

海外に旅行する際に店を探したり道を調べるために欠かせない通信環境。本記事では海外で通信するための海外SIMの選び方や使い方を詳しく紹介しています。
目次
SIMカードとは
SIMカードは、スマートフォンや携帯電話で通信を行う際に必要なカードで、「Subscriber Identity Module」の略称です。通信する際の認証情報が中に保存されています。
通信を行う際にはこのSIMカードを携帯電話の中に挿入している必要があります。
SIMカードには機能が異なる3つの種類があります。それぞれの特徴は以下の通りです。
1.データSIM:インターネット通信のみ
2.SMS機能付きデータSIM:インターネット通信+SMS(ショートメール)
3.音声通話SIM:通話とインターネット、SMSの全てが利用可能
また、SIMカードには3つのサイズがあり、携帯電話のSIMカードスロットに適したサイズのSIMカードをはめる必要があります。近年では、自由にサイズを調整できるマルチカットSIMも主流になっていますが、購入予定のSIMカードが入るサイズかどうかは事前に確認しておきましょう。
SIMカードのサイズは以下の3つです。
・標準SIM 25mm×15mm×0.76mm
・microSIM 15mm×12mm×0.76mm
・nanoSIM 12.3mm×8.8mm×0.67mm
eSIMとは、通常SIMとの違い
通常のSIMカードの他に、eSIMと呼ばれるものも近年普及してきています。
eSIMとは、携帯電話内蔵型のSIMカードSIMカードです。内蔵されたチップに情報を書き込むので、いちいちSIMカードを出し入れする必要がありません。QRコードを読み込んで設定するだけで数分程度で利用開始できるため、オンラインで購入してすぐに使いたい、SIMカードが郵送されるのを待つ時間がないといったケースでおすすめです。
一方でeSIMには対応機種でしか使用できない、一度有効化すると他のスマホにSIMを差し替えられないといったデメリットもあります。そのため、eSIMとSIMは用途に合った方を選択しましょう。
eSIMについてより詳しく知りたい方は、こちらの記事もご確認ください。
eSIMとは?SIMカードとの違いやメリット・デメリットを解説
海外SIMとは
海外SIMとは、海外で通信可能なSIMカードを指す名称です。具体的には、アメリカ,・3GB・3日間といったように国や通信量が記載されたパッケージ商品が発売されています。
海外SIMの購入方法・場所
海外SIMは旅行出発前に日本で購入することも、現地で購入することもできます。代表的な方法は以下の通りです。
1.ECサイト
amazonや楽天といったECサイトでは、海外用のSIMが購入可能です。
ECサイトには無数の商品が存在しているため、自分で比較して選びたい、より安いものを探したい場合にはおすすめの方法です。SIMカードの場合郵送に時間がかかるため出発の数日前には購入しておく必要がありますが、メールタイプのeSIMであればすぐに設定できるので、出発直前や旅行先でもすぐに通信環境を用意できます。ただし設定にはWi-Fi環境が必要になるので、Wi-Fiのある場所で購入しましょう。また、eSIMにも郵送のパッケージ型の商品もあるので注意が必要です。
2.空港内の販売店
SIMカードは、空港内のカウンターでも購入が行えます。準備をする時間がなかった場合や、対面でサポートを受けたい場合にはおすすめです。一方で、購入可能なプラン数が限られる他、事前に購入する場合に比べて割高になってしまうケースが多いため、事前に用意できるのであれば用意しておいた方が良いでしょう。
3.現地の販売店
旅行先の通信事業者の販売店に行けば現地でも購入が可能です。出国前に用意が間に合わなかった場合や事前に購入したSIMカードを使い切ってしまった場合は有効な選択肢になってきます。
現地での購入は言語の壁がある上、正規の店舗と怪しい店舗を見分けるのが難しいため、極力事前に用意しておくことをおすすめします。
海外でデータ通信を行う他の方法
海外でデータ通信を行う方法は、海外SIMだけではありません。他の通信方法についても詳しく紹介します。
データローミング
データローミングとは、現在国内で使用しているSIMカードのまま海外でも通信できるサービスです。これは、通信事業者が自社の通信範囲外でもユーザーに通信をつかってもらうために他の通信事業者とあらかじめ協定を結んでいるという仕組みです。設定からデータローミングをONにして有効化すれば利用できます。
データローミングは、あらかじめプランに海外ギガが含まれている場合その範囲内では追加料金なしで使用可能です。プランに含まれていない場合は基本的には従量課金になり、海外でローミングがONになっているまま大量に通信をつかってしまうと、高額な料金を請求される危険があるので十分に注意してください。
そのほかにもオプションで海外でのデータローミングを可能にするものがあります。従量課金よりお得になる場合がほとんどですのでデータローミングで海外旅行を考えている場合は加入しておきましょう。
レンタルWi-Fi
海外で通信を使うもう一つの方法がレンタルWi-Fiです。レンタルWi-Fiの通信の仕組みは海外SIMと同じですが、以下のような違いがあります。
・ルーターの受け取りと返却が必要
ルーターはレンタル品のため、出発時の空港での受け取りと帰国時の返却が必要になります。空港でのタスクが増える上、旅行先での紛失のリスクもあるため紛失時の対応についても確認しておきましょう。紛失時の補償があるプランもありますが、その分金額が上乗せされます。
・SIMカードをささなくていい
Wi-FiルーターはWi-Fi接続のため、SIMカードを挿す必要がありません。すでに携帯電話でSIMカードを複数使用していて旅行のために差し替えると困るといった場合にはWi-Fiルーターがおすすめです。
・1つで複数人が接続できる
海外SIMであれば基本的に人数分用意したいところですが、Wi-Fiルーターであれば近くにいれば全員接続できる為、大人数での使用に適しています。一度に接続できる最大数はルーターにより異なり、5〜30台程度が一般的です。特に10人以上での利用を考えている場合はルーター側がキャパオーバーになるケースがあるので事前に最大接続数を確認しておきましょう。
・海外SIMよりは高額
同じデータ量で見ると端末のレンタル代金によってレンタルWi-Fiの方が高額になるケースが多いです。携帯端末のテザリング機能(スマートフォンをWi-Fiルーターのように使う機能)で十分なのであれば海外SIMかデータローミングを選びましょう。
海外SIMの選び方
実際に海外旅行に行く際にどれくらいのデータ量のどの商品を選ぶべきか、わかりやすく紹介します。
日数・通信量
まず最初に決めるべきは日数と通信量です。海外SIM商品は3日間・5GBや10日間・毎日1GBのように有効な日数と使える通信量が決められています。
日数は旅行の宿泊予定に合わせて決めます。通信量は用途に合わせて考えます。通常の検索や地図機能の使用であれば1日あたり数百メガバイトで十分でしょう。動画の視聴やゲームのプレイも海外SIMで行うのであれば、一日2GB前後は必要になります。
もしも、複数人で動画を見る場合は通信量が膨大になるので無制限プランがおすすめです。ただし、無制限プランの中には実際には数GB使っただけで通信制限がかかるプランもありますので、見極めが必要です。また、そもそもの通信速度が遅く動画が満足に再生できない場合もありますので、商品購入時は説明欄の通信制限等の規定をよく確認してから購入するようにしましょう。
料金
料金は誰しもなるべく抑えたいポイントの1つだと思います。海外SIMの料金を抑える一番のポイントは事前にECサイトで購入しておくことです。空港のカウンターや現地で購入すると値段が高くなりがちです。また、料金の安さだけで選択するのではなく、通信速度(速度制限後も含む)やサポートの手厚さも考慮して購入しましょう。
種類
一口に海外SIMといってもeSIMと通常SIMがあります。基本的にはオンラインで設定できるeSIMがおすすめですが、すでに国内でeSIMを使用している場合、上書きしてしまうと既存のeSIMが使用不能になり再発行手続きが必要となります。そのため、すでにeSIMを利用している方は通常のSIMカードが適しています。
また通信量に関しても合計〇GBのプランと毎日〇GBのプランの2つがあります。
合計量で決められたプランは使い方を自由に決められますが、ついつい使いすぎたり誤って動画を再生してしまうといった事からすぐに使い切ってしまう場合があります。一方で毎日の使用量が決められているプランは、使いすぎても次の日には使用量が復活しているので、間違って使いすぎる事がありません。それぞれにメリットがあるので目的に応じて、使い分けましょう。
通信速度
通信速度は特に気になるポイントですが、残念ながら購入時に正確な速度を確認することは困難です。通信速度はベストエフォート式と呼ばれ、その時に出せる最大限の速度を提供する物となっています。そのため時間帯による混雑具合や、周りの人の数によって変動してしまいます。そのため、基本的にはわからないというのが実情です。ですが、通信制限時の速度は確認できます。通信制限時の速度は大体128kbpsから1Mbps程ですが、128kbpsではかなり不便ですが1Mbpsであれば最低限の機能は使用できます。そのため通信速度時の制限速度を確認しておくのはおすすめです。
受け取り方法
購入の際に商品の受け取り方法をよく確認しておく必要があります。代表的な方法としては、郵送・メール・空港カウンター受け取りがあります。
受け取り可能な日時をよく確認していないと出発に間に合わないケースもありますので、気を付けましょう。海外eSIMのメールによるコードの発送のケースでも、メールだからすぐ来るとは限りませんので注意しましょう。
サポート
サポートの手厚さも、海外旅行を安心して楽しむには欠かせない要素です。第一に重要なのは日本語でのサポートがあるかどうか、次に重要なのはサポートの営業時間です。
国によって時差もあるため、都合の良い時間に相談できるサポート体制のあるところから購入すると良いでしょう。
おすすめ海外SIM
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海外旅行をする際にオススメなのはTORA eSIMです。TORA eSIMは世界140ヶ国以上で使える海外eSIMサービスです。eSIMであるためオンラインで素早く設定できます。
短期向けから長期向けまで幅広く取り扱っているので用途に合った最適なものを選択できます。旅行や出張に行く方はぜひ使ってみてください。
海外SIMの有効化方法
海外SIMの有効化方法は、通常のSIMカードとeSIMでそれぞれ異なります。
■通常SIMの場合
1.SIMカードを携帯電話に挿入します。
SIMカードの入れ替えには電源を切ってから、SIMトレーの横の穴にSIMピンと呼ばれる針のようなものを差し込むことで行えます。
2.APN設定をする
APN設定とは、新しくSIMカードを使用する際に必要な初期設定です。すでに設定した状態のSIMカードを挿し直す際には必要ありません。
■eSIMの場合
eSIMの設定には企業により多少の違いがありますが、今回は一例を紹介します。
1.eSIMを購入後、送られてくるアクティベーションコードを確認
eSIMを購入した際は必ずどこかに書かれているアクティベーションコードの情報を確認します。
2.アクティベーションコードを入力
携帯電話の設定画面から入力を行います。手動で入力する方法とQRコードを読み込む方法があります。説明に従って選択してください。下記にiPoneでの一例を紹介します。
iPhoneの設定→モバイル通信→eSIMを追加→QRコードを使用→詳細情報を手動で入力→アクティベーションコードを入力。
まとめ
今回は海外旅行をする際に必須となる海外SIMの違いや選び方を紹介しました。旅行先でトラブルにならないように本記事を参考に事前に準備を済ませておきましょう。

IoTBiz編集部
2015年から通信・SIM・IoT関連の事業を手掛けるDXHUB株式会社のビジネスを加速させるIoTメディア「IoTBiz」編集部です。
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