PaaS(パース)とは?特徴やメリット・デメリット、代表例を紹介
PaaS(パース)とは?特徴やメリット・デメリット、代表例を紹介
現代のビジネス環境では、クラウドコンピューティングがますます一般的になっており、「SaaS」、「PaaS」、および「IaaS」という用語に頻繁に遭遇することがあります。ただし、多くの人々は「PaaS」について詳しく知らない可能性があります。この記事では、「PaaS」の定義や特徴、利点と欠点、さらには具体的なサービスの例について、詳しく説明します。
目次
PaaSとは
PaaSの基本的な意味や特徴などを紹介します。
PaaSの意味と特徴
PaaSの意味
PaaSは「Platform as a Service」の略で、日本語では、「パース」と読み、「サービスとしてのプラットフォーム」という意味です。
PaaSとは、クラウドコンピューティングのうちの1つで、ソフトウェアやアプリケーションを構築・稼動させるための土台となるプラットフォームを、インターネット経由で簡単に利用できるサービスのことです。PaaS登場以前のシステム開発の現場では、必要なネットワークやハードウェア、OSやミドルウェアを開発するための準備として自社で用意する必要がありました。しかし、PaaSの登場により、これまで開発するための準備として用意していた土台(プラットフォーム)部分を自社で用意することなく、PaaSを活用することですぐにソフトウェアやアプリケーションの開発ができるようになりました。
SaaSやIaaS(HaaS)との違いや関係性は、下記の記事をご覧ください。
『SaaS、PaaS、IaaS(HaaS)とは?意味やメリット・デメリット、違い、関係性を解説!』
PaaSの特徴
SaaSやIaaSと同様にPaaSの特徴として大きく共通しているのが、インターネット環境があればどこでも、いつでも利用でき、複数人で同時アクセスし、共同編集や共同作業ができるという点です。
・インターネット環境があればどこでも、いつでも利用できる
・複数人で共同編集や共同作業ができる
PaaSの歴史
PaaSは、クラウドコンピューティングという概念が広まり、2007年7月 にセールスフォース・ドットコムが提唱したとされています。
「クラウドコンピューティング」について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
『クラウドコンピューティングとは?仕組みやメリット、課題を徹底的に紹介!』
PaaSサービス活用3つのメリット
PaaSサービスを活用する主な3つのメリットを紹介します。
①開発環境の準備の時間を短縮できる
PaaSサービス活用の1つ目のメリットは、「開発環境の準備の時間を短縮できる」という点です。
PaaSを活用しないでソフトウェアやアプリケーションを開発する場合、ネットワークやハードウェア、OSやミドルウェアなどの開発環境を自社で用意する必要がありますが、PaaSを活用することで、これらの開発環境の構築にかかる業務時間を短縮することができます。
②開発環境の準備にかかる費用を削減できる
PaaSサービス活用の2つ目のメリットは、「開発環境の準備にかかる費用を削減できる」という点です。
PaaSを活用しないでソフトウェアやアプリケーションを開発する場合、ネットワークやハードウェア、OSやミドルウェアなどの開発環境を自社で用意する必要があり、専門の人材にこれらの準備を任せると、採用費や人件費、開発費など様々な費用がかかりますが、PaaSを活用することで、これらの開発環境の構築にかかる費用を削減することができます。
③メインの開発業務に専念できる
PaaSサービス活用の3つ目のメリットは、「メインの開発業務に専念できる」という点です。
このメインの開発業務に専念できるという点はとても大事なポイントです。これまでソフトウェアやアプリケーションを開発する際には、必ずメインとなる業務の前にこの開発環境の準備が必要だったため、メイン業務を開始する前に開発者の労力が削がれていました。しかし、このPaaSの登場により、開発者の開発負担が減り、メインとなる業務により専念することができるようになりました。
PaaSサービス活用の1つのデメリット
PaaSサービスを活用する主な1つのデメリットを紹介します。
システム開発の自由度が下がる
SaaSサービスを活用する主な1つのデメリットは、「システム開発の自由度が下がる」という点です。
PaaSサービスでは、開発環境となるプラットフォームは、PaaSサービス提供業者が提供する内容に依存するため、完全カスタマイズで自社独自の開発環境を構築する際と比べて、多少、システム開発の自由度が下がります。
しかし、現在多くの開発現場では、PaaSサービスを活用したソフトウェアやアプリケーションの開発が中心となっているため、特殊な事情を除けば、デメリットにならないこともあります。
PaaSの代表的なサービス例4選
PaaSの代表的なサービス例を4つ紹介します。
AWS
https://aws.amazon.com/jp/
アマゾンウェブサービスが提供しているPaaSサービスの「AWS」を使用すると、基盤となるインフラストラクチャ (通常はハードウェアやオペレーティングシステム) を組織内で管理する必要性がなくなり、アプリケーションのデプロイと管理に集中できるようになります。
Microsoft Azure
https://azure.microsoft.com/ja-jp/
マイクロソフトが提供しているPaaSサービスの「Microsoft Azure」は、クラウド内の総合的な開発およびデプロイメント環境であり、この環境には単純なクラウドベースのアプリケーションから高度なクラウド対応型エンタープライズ アプリケーションまで、あらゆるアプリケーションを構築できるリソースが揃っています。
Google Cloud Run
https://cloud.google.com/
グーグルが提供しているPaaSサービスの「Google Cloud Run」は、フルマネージドのサーバーレス プラットフォーム上で、スケーラブルなコンテナ化されたアプリケーションを開発し、デプロイできます。
Alibaba Cloud mPaaS
https://www.alibabacloud.com/ja
アリババが提供しているPaaSサービスの「Alibaba Cloud mPaaS」は、技術的な参入障壁の緩和、研究開発コストの削減、開発効率の向上により、安定した高品質のモバイルアプリを迅速に開発できます。
IoTBiz編集部
2015年から通信・SIM・IoT関連の事業を手掛けるDXHUB株式会社のビジネスを加速させるIoTメディア「IoTBiz」編集部です。 DXHUB株式会社 https://dxhub.co.jp/ 京都本社 〒600-8815 京都府京都市下京区中堂寺粟田町93番地KRP6号館2F 東京オフィス 〒151-0053 東京都渋谷区代々木1-25-5 BIZ SMART代々木 307号室
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