デジタルサイネージの値段や価格、費用相場は?初期導入や運用にかかるコストを紹介
デジタルサイネージの値段や価格、費用相場は?初期導入や運用にかかるコストを紹介
この記事では、デジタルサイネージの導入にかかる初期費用や運用費用、安く導入するためのポイント、広告の料金相場について詳しく紹介していきます。
目次
デジタルサイネージの初期導入にかかる費用相場
デジタルサイネージを導入するための費用は、以下の5つです。
(1)ディスプレイ費用
(2)STB・記憶媒体費用
(3)CMS費用
(4)コンテンツ制作費用
(5)工事費用
まずは、それぞれの費用の相場を見ていきましょう。
これらの要素を総合的に考慮すると、デジタルサイネージの導入費用は様々な要因によって変動します。設置環境や導入方法、使用期間によっても費用が異なるため、正確な見積もりが必要です。また、ランニングコストとして、CMS利用料やコンテンツ制作費用も考慮する必要があります。
(1)ディスプレイ費用
デジタルサイネージのディスプレイ費用は、導入するディスプレイの種類や仕様によって変動します。屋内用ディスプレイの価格は一般的に10万円から40万円程度で、防水・防塵機能やタッチパネルの有無によって価格が異なります。
一方、屋外用ディスプレイは50万円から300万円程度となり、耐候性や可視性の向上が求められるため、価格帯が広がります。
また、ディスプレイを設置するためのスタンドも必要で、これにかかる費用は2万円から20万円程度です。スタンドの種類や機能によって価格が変動し、L字型やイーゼルスタンドなどがあります。
・屋内用:10万円~40万円程度
・屋外用:50万円~300万円程度
(2)STB・記憶媒体費用
セットトップボックス(STB)はディスプレイの表示コンテンツを管理するための機器であり、外付け型の場合、3万円から25万円程度の費用がかかります。ネットワーク型とスタンドアロン型によって価格が変動し、導入環境に合わせた選択が必要です。
また、デジタルサイネージの表示コンテンツを保存するための記憶媒体(USBメモリやSDカード)の費用は、容量や読込速度に応じて500円から1万円程度です。
・STB(セットトップボックス):3万円~25万円程度
・記憶媒体(USBメモリやSDカード):500円~1万円程度
(3)CMS費用
コンテンツを一元的に管理するためのコンテンツ・マネジメント・システム(CMS)の導入費用は、1端末あたり月額4,000円から1万円程度です。CMSは機能やデータ量によって価格が変動し、利用する機能や必要なデータの取り扱いに基づいて選定することが重要です。
・1端末あたり:月額4,000円~1万円
(4)コンテンツ制作費用
デジタルサイネージのコンテンツ制作費用は、静止画の場合は1万円から3万円程度、動画(2~3分程度)の場合は10万円以上かかります。コンテンツの種類やクオリティによって費用が変動し、プロのデザイナーや制作会社の協力が必要な場合もあります。
・静止画:1万円~3万円程度
・動画(2~3分程度):10万円以上
(5)工事費用
デジタルサイネージを設置する際の工事費用は、具体的な設置場所や方法によって異なります。屋内か屋外か、配線工事が必要か、ディスプレイの大きさや形状によっても工事の内容が変わります。工事費用については事前に現地調査や詳細なプランニングが必要であり、見積もりをもとに検討することが重要です。
デジタルサイネージの運用にかかる費用相場
続いて、デジタルサイネージの運用にかかる費用です。
(1)電気代
(2)コンテンツの更新費用
(3)保守やサポートの費用
(4)インターネット回線の月額料金
(5)サーバの使用料
デジタルサイネージの運用にかかる主な5つの費用をそれぞれ詳しくみていきましょう。
(1)電気代
デジタルサイネージの運用には、ディスプレイの電気代がかかります。電気代はディスプレイのサイズや輝度によって異なります。例えば、42型ディスプレイの場合、月々の電気代は通常2,000円以下とされています。ただし、複数のデジタルサイネージを運用する場合や、屋外用ディスプレイの場合は消費電力が大きくなり、それに伴って電気代も上昇します。
(2)コンテンツの更新費用
デジタルサイネージの魅力を維持し、効果的な情報発信を行うためには、定期的なコンテンツの更新が必要です。更新には静止画から動画までさまざまなコンテンツが考えられます。CMSを導入している場合、コンテンツの作成や修正、データファイルの管理が容易になります。更新にかかる手間や費用を抑えるために、CMSの導入が推奨されます。
(3)保守やサポートの費用
デジタルサイネージの運用には、定期的な保守点検やサポートが欠かせません。一般的な相場は毎月3,000円から5,000円程度ですが、業者によってはサポート内容や追加料金が異なります。デジタルサイネージが頻繁に利用される場合は、保守やサポートに十分な予算を割くことが望ましいです。
(4)インターネット回線の月額料金
クラウド型デジタルサイネージを運用する場合、インターネット回線が必要です。光回線の場合、月額基本料金は一般的に4,000円から6,000円程度です。オンプレミス型は回線は不要ですが、STBと専用サーバを接続するためのLANケーブルやWi-Fi環境が必要です。
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(5)サーバの使用料
ネットワーク型デジタルサイネージを使用する場合、配信コンテンツを保存するサーバの使用料がかかります。サーバの利用料金は月額5,000円以上が相場であり、サーバの種類やデータ保存容量、機能によって金額は異なります。サーバの使いやすさや管理のしやすさも考慮材料となります。
デジタルサイネージを安く導入するための3つのポイント
デジタルサイネージを導入する際には、費用対効果を考慮することが不可欠です。ここからは、デジタルサイネージを安く導入するための3つのポイントを紹介します。
(1)コンテンツを自作する
(2)CMSを利用しない
(3)ディスプレイのレンタルを検討する
(1)コンテンツを自作する
デジタルサイネージのコンテンツを自作することは、外部に発注するコストを削減する重要な手段です。ただし、コンテンツの自作にはデザインや制作に関する一定のスキルが必要です。現代では、無料で利用できるデジタルサイネージ向けのコンテンツ作成ツールがいくつかあります。例えば、Nomad フリー版やCYBER Signage Free Edition、時間割看板などがあります。これらのツールを使用することで、比較的手軽に専門的な知識がなくても魅力的なコンテンツを制作できます。
(2)CMSを利用しない
CMSは、コンテンツの管理や更新を簡単かつ効率的に行うためのシステムですが、その利用には月額の費用が発生します。デジタルサイネージの台数が少なかったり、コンテンツの更新頻度が低かったりする場合、CMSを利用せずに運用することが検討されます。これにより、定期的な支払いがなくなり、維持費を削減できます。ただし、コンテンツの頻繁な更新や複数のデジタルサイネージの統一的な管理が必要な場合は、CMSを使用するメリットも考慮する必要があります。
(3)ディスプレイのレンタルを検討する
デジタルサイネージに使用するディスプレイは、購入よりもレンタルする方が初期費用を抑えられる利点があります。特に、短期間の利用や試験的な導入の際には、ディスプレイのレンタルが有益です。ただし、デジタルサイネージを長期間運用する場合は、最終的には購入よりもレンタル費用が高額になる可能性があります。利用期間や目的に合わせて、購入とレンタルのコスト対効果を比較検討することが重要です。
デジタルサイネージ広告の料金相場
これまでは、自社でデジタルサイネージを設置する際の費用相場を紹介してきましたが、最後は、「他社出稿」という形で広告を出稿する際の大まかな料金目安を紹介していきます。
タクシービジョン広告
「タクシービジョン広告」は、前部座席の後ろに取り付けられたモニターで広告を表示するサービスです。広告の料金は、地域やプラン、表示条件によって異なります。タクシービジョン広告は、特定の層(例:ビジネスマン、富裕層、飲酒機会が多い方、役職者)に対して的確にアプローチできます。映像だけでなく音声付きの広告も流せるため、高い認知向上効果が期待できます。広告の枠や条件は広告会社により異なりますが、一般的には「(乗車後1番先に表示される枠)」「(2〜8番目に表示される枠)」「(9番目〜に表示される枠)」の3つのプランが提供されています。
▼参考料金相場
・松(乗車後1番先に表示される枠)、60秒:15,000,000円 程度
・竹(2〜8番目に表示される枠)、30秒:10,000,000円 程度
・梅(9番目〜に表示される枠)、30秒:5,000,000円 程度
※1週間で東京23区のタクシー12,500台に広告配信した場合
車内広告(電車)
「車内広告(電車)」は、電車内に備えられたデジタル機器を使用して広告を表示する手法です。このタイプは紙媒体の中吊り広告とは異なります。広告の料金は、CMの尺や表示期間、選択した路線や車両などの条件によって大きく異なります。
一般的に、利用者数の多い車両や路線では広告料が高額になりがちです。また、「女性車両のみ」と制限することで料金が低くなるだけでなく、特定の対象(例: 化粧品広告)に重点を置く際にセグメントが容易です。
▼参考料金相場
・山手線、15秒、1週間:4,800,000円 程度
・中央線快速、15秒、1週間:2,800,000円 程度
・中央線快速、15秒、1週間、女性専用車両のみ:250,000円 程度
駅内広告
「駅内広告」は、駅構内にあるデジタル機器を使用して広告を表示する手法です。広告の料金はCMの尺や掲載期間が共通していますが、設置される駅が非常に重要な要素となります。一般に、乗降客数の多い駅ほど広告料が高額になります。同じ駅内でも通行者の多いエリアとそうでないエリアでは、料金相場に大きな違いが生じることもあります。
▼参考料金相場
・ 新宿、渋谷、東京駅などの複数エリア、1週間、15秒、5:00-24:00、1ロール6分(1時間10回):4,500,000円 程度
飛行機内広告
飛行機内広告は、飛行機の機内に設置されたデジタル機器を使用して広告を表示する手法です。広告の料金は電車内広告と同様に、CMの秒数や掲載期間、選択した路線や飛行機のタイプに依存します。電車内広告と比較すると、飛行機内広告はコストパフォーマンスが向上する条件で提供されます。ただし、電車内広告と飛行機内広告ではアプローチできる属性や規模などの条件が異なるため、広告の目的とターゲット層に合わせて選択が必要です。
▼参考料金相場
・ANA座席前CM、15秒、1ヶ月:800,000円 程度
バス停広告(シティスケープ)
政令指定都市では、「スマートバス停」と呼ばれるバスシェルターとパネル型の広告が統合された広告があります。バス利用者だけでなく、ドライバーや通行者にも大型の広告をアピールできます。都市部などで展開されているシティスケープは、公道において唯一許可されている大型広告媒体です。他の広告のノイズがなく、広告に集中しやすい点が特徴です。
▼参考料金相場
・政令指定都市、7日間、1箇所:75,000円 程度
屋外ビジョン広告
「屋外ビジョン広告」は、建物に取り付けられたデバイスや街頭に設置された独立型デバイスで広告を表示する手法です。広告の料金は、駅内広告と同様に「どこに設置されているか」が重要です。通行者の多い場所ほど短期間でも高額な料金が発生しやすい傾向があります。一方で、高い広告料のかかる場所では多くの人にアプローチできるため、短期間で多くの宣伝を行いたい場合に効果的です。
▼参考料金相場
・新宿アルタ、15秒、2回/1時間、7日間:700,000円 程度
・幕張メッセ、15秒、4回/1時間、7日間:210,000円 程度
・横浜駅ビル、15秒、4回/1時間、2週間:50,000円 程度
店舗内広告
「店舗内広告」は、商業施設などの施設内に設置されたデバイスで広告を表示する手法です。広告の料金は、駅内広告や屋外ビジョンと同じく、「どの店舗で広告を表示するか」が鍵となります。全国展開し店舗数が多いチェーンの店舗内広告は、短期間でも相当な広告料がかかることがあります。しかし、その店舗を利用する属性に集中的にアプローチできるため、例えば食品スーパーであれば買い物に来る主婦層に重点を置くなど、セグメンテーションが容易です。
▼参考料金相場
・レジ前広告(ディッパーダンチャンネル)、15秒、関東28店舗、2週間:160,000円 程度
・イオンチャンネル、15秒、全国200店舗、2週間:6,500,000円 程度
・オフィストイレ内広告、2週間、想定表示回数:85,000回:250,000円 程度
IoTBiz編集部
2015年から通信・SIM・IoT関連の事業を手掛けるDXHUB株式会社のビジネスを加速させるIoTメディア「IoTBiz」編集部です。
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