3G終了で使えなくなるものとは?知らないと危険な影響と今すぐやるべき対策
3G終了で使えなくなるものとは?知らないと危険な影響と今すぐやるべき対策

3G終了でスマホやIoT機器が使えなくなる?各キャリアの終了時期、ビジネスへの影響、隠れ3G端末のリスク、移行先の通信規格比較、今すぐやるべき対策までわかりやすく解説します。
目次
3Gとは?基本の仕組みと歴史を振り返る
3Gとは「第3世代移動通信システム(3rd Generation)」の略称で、2001年にNTTドコモが「FOMA」としてサービスを開始した通信規格です。それまでの2G(第2世代)と比較して通信速度が大幅に向上し、携帯電話でのインターネット接続やメール利用が一般的になるきっかけを作りました。
しかし、技術の進歩に伴い4G(LTE)や5Gといった高速通信規格が主流となった現在、3Gの利用者は大幅に減少しています。そのため、大手通信キャリアは3Gサービスの提供を順次終了しており、2026年3月31日のNTTドコモのFOMA終了をもって、日本国内の3Gサービスは完全に幕を閉じることになります。
1G〜5Gまでの通信規格の変遷
モバイル通信は、約10年ごとに世代交代を繰り返してきました。以下に各世代の特徴をまとめます。
| 世代 | 主なサービス名 | 最大通信速度(下り) | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 1G | ショルダーフォン等 | ー | アナログ方式、通話のみ |
| 2G | mova、cdmaOne | 28.8kbps〜64kbps | デジタル化、メール・iモード対応 |
| 3G | FOMA、CDMA 1X WIN | 最大14Mbps | 高速データ通信、動画視聴が可能に |
| 4G(LTE) | Xi、au 4G LTE | 最大1.7Gbps | さらなる高速化、スマホ普及の基盤 |
| 5G | 5G SA/NSA | 最大6.6Gbps | 超高速・低遅延・多数同時接続 |
このように、通信規格は世代を重ねるごとに通信速度が飛躍的に向上してきました。1Gから2Gへの移行でデジタル化が進み、3Gの登場によってモバイルインターネットが本格化しました。そして4G・5Gの時代に入り、動画のストリーミング再生や大容量データの送受信が当たり前の時代になっています。
3Gが終了する理由
3Gサービスが終了する理由は、大きく分けて3つあります。
1つ目は、利用者の大幅な減少です。総務省の調査によると、すでに大多数のユーザーが4Gや5Gに移行しており、3Gの契約数は全体のごくわずかとなっています。利用者が少ないネットワークを維持し続けることは、通信キャリアにとって大きなコスト負担となっています。
2つ目は、周波数帯の有効活用です。3Gに割り当てられている周波数帯を4Gや5Gに転用することで、より高速かつ安定した通信環境を構築できます。限られた電波資源を有効活用するためにも、古い規格の終了は避けられないステップです。
3つ目は、5G時代への投資集中です。通信キャリア各社は、次世代の5Gネットワークの整備に経営資源を集中させる必要があります。3Gの運用を継続しながら5Gを拡大するのは効率が悪いため、段階的に3Gを終了させています。
こうした通信規格の世代交代は1Gや2Gでも行われてきたもので、技術進化に伴う必然的なプロセスといえます。
各キャリアの3G終了時期一覧【2026年最新】
日本の大手通信キャリア3社は、それぞれ異なる時期に3Gサービスを終了しています。2026年3月時点での最新情報を整理します。
| キャリア | 3Gサービス名 | 終了時期 | 現在の状況 |
|---|---|---|---|
| NTTドコモ | FOMA / iモード | 2026年3月31日 | 終了直前(残り約1か月) |
| au(KDDI) | CDMA 1X WIN | 2022年3月31日 | 終了済み |
| ソフトバンク | SoftBank 3G | 2024年4月15日 | 終了済み |
| 楽天モバイル | ー | ー | 3G未提供のため対象外 |
NTTドコモ:FOMA・iモード(2026年3月31日終了)
NTTドコモは、2026年3月31日をもって3Gサービス「FOMA」および「iモード」を終了します。2026年3月時点で、3Gサービスを唯一提供しているキャリアであり、この終了によって日本国内の3Gサービスは完全に終了します。
ドコモの発表によると、3G回線を利用したまま手続きをせずに3月末を迎えた場合、その回線は自動的に解約となります。一度解約された電話番号は再び使用することができなくなるため、早めの対応が必要です。
また、2025年5月15日以降、VoLTE非対応端末から電話をかけると、FOMAサービス終了に関する音声ガイダンスが流れるようになっています。この音声が流れた場合は、端末の買い替えや設定変更が必要なサインです。
(参考)「FOMA」および「iモード」サービス終了のご案内|NTTドコモ
https://www.docomo.ne.jp/info/3g_closed/index.html
au(KDDI):CDMA 1X WIN(2022年3月終了済み)
auは大手キャリアの中で最も早く、2022年3月31日に3Gサービス「CDMA 1X WIN」を終了しました。auは他社と異なり「CDMA2000」方式を採用していたため、先行して3G停波を進めていました。終了後は、3Gに使用していた周波数帯を4G LTEおよび5Gへ順次転用しています。
ソフトバンク:3Gサービス(2024年4月終了済み)
ソフトバンクは、W-CDMA方式による3Gサービスを2024年4月15日に終了しました。なお、能登半島地震の影響を考慮し、石川県在住の方については2024年7月31日まで終了時期が延期されていました。ワイモバイルの3Gサービスも同時期に終了しています。
3G終了で何が起きる?具体的な影響を解説
3Gサービスの終了は、単に古い通信規格が使えなくなるだけではありません。携帯電話やスマートフォンはもちろん、IoT機器や法人契約にも幅広い影響が及びます。ここでは、3G終了で具体的にどのような問題が起きるのかを解説します。
携帯電話・スマートフォンへの影響
3G終了による最も直接的な影響は、3Gのみに対応した携帯電話(いわゆるガラケー)が通信機能を完全に失うことです。具体的には、以下の機能がすべて利用できなくなります。
・音声通話(発信・着信)
・SMS(ショートメッセージ)の送受信
・メール(iモードメール等)の送受信
・インターネット接続
さらに見落としがちな点として、110番や119番への緊急通報もできなくなります。災害時や急病時に助けを呼べなくなるという、命に関わる深刻な問題が発生するリスクがあります。
また、4G対応のスマートフォンであっても、VoLTE(4G回線を使った音声通話技術)に対応していない機種や、VoLTEの設定がオフになっている機種では、音声通話ができなくなる場合があります。iPhone 5s以前のモデルや一部の古いAndroidスマートフォンが該当するため、注意が必要です。
h3 IoT・M2M機器への影響
ビジネスの現場では、3G終了の影響はさらに深刻です。多くのIoT(Internet of Things)機器やM2M(Machine to Machine)機器が、通信モジュールとして3Gを利用しています。3Gサービスが終了すると、これらの機器はデータ通信ができなくなり、遠隔監視やデータ収集が停止してしまいます。
影響を受けるIoT・M2M機器の主な例は以下の通りです。
・遠隔監視カメラ・防犯カメラ
・太陽光発電パネルの発電量モニタリングシステム
・自動販売機の在庫管理・売上管理端末
・クレジットカード決済端末(CAT端末)
・カーナビ・カーテレマティクス(車両管理)
・デジタルサイネージ(電子看板)
・検針メーター(電気・ガス・水道)
・見守りセンサー・GPSトラッカー
これらの機器は、3Gモジュールが内蔵されていることが多く、通信モジュールだけを差し替えることが難しい場合もあります。そのため、機器自体の買い替えが必要になるケースも少なくありません。
M2M(Machine to Machine)について詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
https://iot.dxhub.co.jp/articles/tls2jkecrb
法人契約・ファミリー割引への影響
法人で複数回線を契約している場合、3G回線が含まれていると契約全体に影響が及ぶ可能性があります。
例えば、NTTドコモの「ファミリー割引」では、3G回線が主回線(代表回線)に設定されている場合、3G終了による自動解約でグループ自体が廃止され、家族間通話が有料になってしまいます。同様に、「一括請求サービス」の代表回線が3G契約であれば、支払いのとりまとめができなくなります。
法人向けMVNOサービスでも影響があります。NTTドコモビジネスが提供するMVNOサービスの3Gアクセスは、2026年3月31日をもって終了します。手続きをしない場合、2026年4月1日以降に自動解約となり、契約情報の復旧はできません。
(参考)「FOMA」(3G)終了に伴うMVNOサービスの対応について|NTTドコモビジネス
https://www.ntt.com/business/lp/3gend.html
見落としがちな「隠れ3G端末」に要注意
個人のスマートフォンやガラケーだけでなく、企業の中には「まだ3G回線を使っている」と気づいていないケースが数多く存在します。こうした「隠れ3G端末」を見落としたまま3G終了を迎えると、ある日突然業務が停止してしまう恐れがあります。
企業で使われている3G対応IoT機器の例
法人利用でとくに注意が必要なのは、導入から年数が経過したIoT機器です。以下のような機器に3G回線が使われている場合があります。
・太陽光発電所の遠隔監視装置
・防犯カメラ・監視カメラの通信ユニット
・エレベーターの遠隔監視システム
・緊急通報システム(高齢者向け等)
・自動販売機の通信モジュール
・レジ・POSシステムの決済端末
・工場の設備監視センサー
これらの機器は日常的に意識することが少ないため、3G対応であることを忘れてしまいがちです。NTTドコモビジネスでは、3G回線を利用中の法人に対して個別にサービス終了を案内しており、IoT機器についてもシステムベンダーと連携して後継サービスへの移行をサポートしているとのことです。
h3 MVNO契約に残る3G回線
もう一つ見落としやすいのが、MVNO(格安SIM)で契約した3G回線です。MVNOの契約は大手キャリアが直接管理していないため、キャリア側からのアプローチが届きにくいケースがあります。
特に注意が必要なのは、MVNOの場合、3G終了によって自動解約にならないサービスがある点です。例えば、mineoのDプランでは、3Gのみ対応の端末を使用していても契約自体は継続し、月額費用が引き続き発生します。使えないのに料金だけ請求されるという事態を避けるためにも、自社の全契約を棚卸しすることが重要です。
3G終了後の移行先となる通信規格を比較
3Gサービスが終了した後、代替となる通信規格にはいくつかの選択肢があります。スマートフォンであれば4Gまたは5Gへの移行が基本ですが、IoT・M2M用途の場合はLPWA(Low Power Wide Area)と呼ばれる省電力・広域通信技術も有力な候補です。ここでは、主な移行先の通信規格を比較します。
4G LTE・5G
最も一般的な移行先は、4G LTEまたは5Gです。スマートフォンやタブレットの通信はもちろん、IoT機器でも高速・大容量通信が必要な場合は4G/5Gが適しています。
4G LTEは下り最大1.7Gbps、5Gは下り最大6.6Gbpsの通信速度を実現しており、映像データの送受信やリアルタイム制御が求められるシーンで力を発揮します。ただし、通信コストが比較的高く、消費電力も大きいため、大量のIoTデバイスを長期間運用する場合はコスト面での検討が必要です。
IoT機器の通信に3GルーターやゲートウェイをIoT機器に使っている場合は、4G LTE対応のルーターやゲートウェイに交換することで、既存のIoT機器をそのまま活用できるケースもあります。機器にEthernetポートが備わっていれば、4G対応のモバイルルーターを接続するだけで済む場合もあるため、まずは機器構成を確認しましょう。
LPWA(LTE-M・NB-IoT・LoRaWAN・Sigfox)
| 規格名 | 通信速度 | 通信距離 | 消費電力 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| LTE-M | 最大1Mbps | 数km〜十数km | 低 | ハンドオーバー対応、移動体向き |
| NB-IoT | 最大250kbps | 最大約20km | 極低 | 固定設置デバイス向き |
| LoRaWAN | 250bps〜50kbps | 最大約10km | 極低 | 自営基地局が設置可能 |
| Sigfox | 100bps | 最大約50km | 極低 | 年額100円〜、超低コスト |
LPWAはIoTの通信で送受信するデータが温度・湿度などのセンサー値やGPS位置情報など、比較的軽量であることが多いため、通信速度が遅くても実用上は問題にならないケースがほとんどです。バッテリー駆動で数年間動作可能な点も大きなメリットです。
LPWA(LPWAN)の詳細な比較や特徴については、以下の記事で詳しく解説しています。
https://iot.dxhub.co.jp/articles/r9b9v6-0v4
用途別の通信規格の選び方
3Gからの移行にあたっては、用途に合わせて最適な通信規格を選ぶことが重要です。以下に、代表的な用途ごとの推奨規格をまとめます。
・映像データの送受信(防犯カメラ、遠隔監視)→ 4G LTE / 5G
・センサーデータの定期送信(温度、湿度、水位等)→ LTE-M / NB-IoT / LoRaWAN
・移動体のトラッキング(車両管理、物流追跡)→ LTE-M / 4G LTE
・大量デバイスの低コスト運用(スマートメーター等)→ NB-IoT / Sigfox
・電源確保が難しい環境(山間部、河川等)→ LoRaWAN / Sigfox
自社のIoT・M2M環境に最適な通信手段を選定することで、3G終了をきっかけにコスト削減や運用効率の向上を実現できる可能性があります。
IoT・M2M向けのSIMサービスについては、以下の記事で各社のプランを比較していますので参考にしてください。
https://iot.dxhub.co.jp/articles/h2ftyr9uh0
3G終了までにやるべき対策チェックリスト
3Gサービスの終了に向けて、個人・法人を問わず早めの対応が求められます。とくに法人でIoT・M2M機器を運用している場合は、機器の入れ替えに時間がかかるため、計画的に進めることが重要です。以下の3ステップで対策を進めましょう。
利用機器の棚卸しと対応状況の確認
まず最初にやるべきことは、社内で使用しているすべての通信機器の棚卸しです。携帯電話やスマートフォンだけでなく、IoT機器、M2M端末、モバイルルーター、決済端末なども対象に含めてリストアップしましょう。
リストアップした機器ごとに、以下の点を確認します。
・3G専用端末かどうか
・4G(LTE)に対応しているか
・VoLTEに対応しているか(音声通話端末の場合)
・通信モジュールの種類(内蔵型か外付けか)
各キャリアの公式サイトでは、3G終了の影響を受ける対象機種一覧が公開されていますので、必ず確認してください。
通信プラン・SIMの見直しと移行手続き
対象機器が判明したら、通信プランやSIMカードの見直しを行います。3G専用のプランを契約している場合は、4Gや5Gに対応したプランへの変更が必要です。
注意すべき点として、3G対応のSIMカードは「標準SIM」サイズのものが多く、4G/5G対応機器では「nanoSIM」や「microSIM」が一般的です。SIMサイズの変更手続きが必要な場合、10営業日ほど通信が利用できない期間が発生することもありますので、余裕をもって手続きを進めましょう。
IoT・M2M向けの通信SIMについて検討したい方は、是非一度iotbizにご相談ください。
https://iot.dxhub.co.jp/lp
IoT機器のリプレース計画
3G通信モジュールが内蔵されたIoT機器については、機器ごとの買い替え(リプレース)が必要になる場合があります。リプレースにあたっては、以下のポイントを考慮して計画を立てましょう。
・現在の3G機器と同等の機能を持つ4G/LPWA対応機器があるか
・既存システムとの互換性はあるか
・導入コストとランニングコストの比較
・設置工事やネットワーク切り替えにかかる期間
・リプレース中のサービス中断の許容範囲
3G終了は終了間際に手続きが集中することが予想されます。機器の調達や設置工事に時間がかかることを考慮し、できるだけ早めに行動を開始することが重要です。
3Gの終了をネガティブな出来事として捉えるだけでなく、IoTシステム全体を見直す絶好の機会と考えることもできます。より低コストで省電力な通信規格(LPWA等)への移行や、クラウド連携によるデータ活用の高度化など、事業の競争力を高めるきっかけとして活用しましょう。
まとめ
3Gサービスの終了は、auが2022年、ソフトバンクが2024年にすでに完了しており、残るNTTドコモのFOMAも2026年3月31日に終了予定です。これをもって、日本国内の3Gサービスは完全に終了することになります。
3G終了の影響は、ガラケーユーザーだけでなく、VoLTE非対応のスマートフォン、そして多くのIoT・M2M機器にも及びます。とくに企業では、遠隔監視システムや決済端末、自動販売機など、意外なところに「隠れ3G端末」が存在している可能性があります。
移行先としては、スマートフォンであれば4Gまたは5G、IoT・M2M機器であればLPWA(LTE-M、NB-IoT、LoRaWAN、Sigfox)も有力な選択肢です。自社の利用状況に合わせて最適な通信規格を選び、計画的に移行を進めることが重要です。
3G終了まで残りわずかです。まだ対策が済んでいない場合は、今すぐ利用機器の確認と移行手続きを始めましょう。

IoTBiz編集部
2015年から通信・SIM・IoT関連の事業を手掛けるDXHUB株式会社のビジネスを加速させるIoTメディア「IoTBiz」編集部です。
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