Wi-Fi中継機は効果がないと言われる理由や効果を上げる方法を紹介
Wi-Fi中継機は効果がないと言われる理由や効果を上げる方法を紹介

Wi-Fi中継機は、家庭やオフィスのネットワーク環境を改善し、快適なインターネット接続を実現するための便利なデバイスとして知られています。本記事では、Wi-Fi中継機にまつわる基本的な知識から、効果的に活用する方法、そして効果が期待できない場合の理由までを詳しく紹介します。
目次
そもそもWi-Fi中継機とは
Wi-Fi中継機とは、既存のWi-Fi信号を補完し、範囲を拡張するためのデバイスです。Wi-Fi中継機は、家庭やオフィスでWi-Fiの電波が届きにくい場所や建物の構造が影響する場所で利用されます。特に、一部屋や階が電波の死角になってしまったり、建物が鉄筋や鉄骨構造でできている場合に効果的です。広い範囲や多階建ての建物では、中継機を使って電波を中継することで通信の安定性を確保し、全体的な通信環境を向上させます。また、既存のWi-Fiルーターが古い場合や性能が低い場合にも中継機を導入し、通信速度を向上させることができます。総じて、Wi-Fi中継機は電波の強化や拡張により、快適なネットワーク環境を提供するために利用されます。
Wi-Fi中継機の役割
Wi-Fi中継機は、Wi-Fiの電波を強化し、通信の不安定性や速度低下などを解消するための装置です。通常、Wi-Fiルーターから遠く離れた場所や、建物の中で電波が届きにくいエリアに設置されます。主な役割は次のとおりです。
1. 電波の中継
Wi-Fi中継機は、Wi-Fiルーターからの電波を受信し、それを再度送信して通信エリアを拡張します。
2. 通信範囲の拡張
届きにくい場所や通信が弱いエリアにおいて、電波の届く範囲を広げ、利用者により広範囲で安定したWi-Fi接続を提供します。
Wi-Fi中継機の仕組み
Wi-Fi中継機の仕組みは、アクセスポイント(Wi-Fiルーター)と端末との通信を支えるものです。Wi-Fi中継機の基本的な仕組みは以下の通りです。
1. 受信と再送信
Wi-Fi中継機は、Wi-Fiルーターからの信号を受信し、それを再び別の方向に送信します。これにより、通信の届きにくい場所でも信号が届くようになります。
2. 通信エリアの拡張
Wi-Fi中継機を適切な位置に配置することで、元のWi-Fiルーターの通信範囲を拡張し、利用者が電波の弱いエリアでも利用できるようになります。
3. 信号の増幅
Wi-Fi中継機は受信した信号を増幅して再送信するため、電波の強度が向上し、通信の品質が改善されます。
Wi-Fi中継機は効果がないと言われる理由
Wi-Fi中継機が効果がないと言われる理由にはいくつかの要因があります。ここでは、Wi-Fi中継機は効果がないと言われる主な理由を4つ紹介します。
Wi-Fi中継機とルーターの混線による手間
Wi-Fi中継機とルーターのネットワークが異なるため、エリアごとに手動でネットワークを切り替える必要があります。例えば、居間では親機のネットワークを、寝室では中継機のネットワークを切り替える手間が発生します。また、自動接続が複雑になり、利用者にとって面倒な作業となります。
電波状況の改善が見込めない可能性
Wi-Fi中継機を導入しても、電波状況が改善しない可能性があります。導入前と比べて通信速度や接続の安定性が向上しない場合があり、中継機の設置場所や環境によって効果が限定されることがあります。
Wi-Fi中継機とルーターの混線による接続不具合
Wi-Fi中継機とルーターが混線し、期待される通信が中継機ではなく親機に繋がることがあります。この場合、手動で接続を修復するためには一時的にスマートデバイスの電源を再起動するなどの手順が必要です。
中継機の速度低下や不具合
Wi-Fi中継機が不具合を抱えていると、通信速度がルーターよりも低下する可能性があります。これは中継機の設定や機能の不備によるもので、期待される性能が得られない場合があります。
Wi-Fi中継機の導入メリット
ここからは、Wi-Fi中継機の導入メリットを紹介します。
・電波の届く範囲が拡大する
・コスト効果が高い
・設置が簡単
・既存の機器を利用可能
電波の届く範囲が拡大する
Wi-Fi中継機を使用することで、親機のWi-Fiルーターから遠く離れた場所でも電波が届くようになります。これにより、家やオフィス全体で一貫して良好なインターネット接続が可能になります。
コスト効果が高い
Wi-Fi中継機は比較的手軽に導入でき、新しいケーブルを引かずに電波を中継できるため、新しい配線を施工するよりもコストが低く抑えられます。
設置が簡単
Wi-Fi中継機は一般的に簡単に設置できます。電源に差し込むだけでなく、一部の中継機は専用アプリを使用して簡単な設定が可能です。
既存の機器を利用可能
Wi-Fi中継機は既存のWi-Fiルーターとの互換性があります。そのため、特定のブランドやモデルに縛られず、様々な環境に適用できます。
Wi-Fi中継機の導入デメリット
ここからは、Wi-Fi中継機の導入デメリットを紹介します。
・通信速度の低下
・通信経路が制約される
・設置場所の制約
・親機と中継器の互換性
・セキュリティリスク
通信速度の低下
Wi-Fi中継機を使用すると、通信速度が低下する可能性があります。中継器を通ることで通信の遅延が生じ、速度が元の親機よりも低くなることがあります。
通信経路が制約される
中継器が一つの通信経路を確保するため、複数の中継器を連結すると通信経路が増え、通信速度が逓減する可能性があります。
設置場所の制約
中継機の性能は設置場所に依存します。壁や障害物が多い場所、または電波の届きにくい場所に中継機を設置すると、効果が十分に発揮されないことがあります。
親機と中継器の互換性
中継機が親機との通信規格や機能で対応していない場合、効果が期待できないことがあります。最新のWi-Fi規格や機能に対応した中継機を選ぶことが重要です。
セキュリティリスク
中継機は通信を中継するため、セキュリティ上のリスクが増加する可能性があります。適切なセキュリティ設定が必要です。
Wi-Fi中継機の効果を上げる方法
ここからは、Wi-Fi中継機の効果を上げる方法を紹介します。
・最新の規格を選ぶ
・デュアルバンド同時接続を利用する
・ビームフォーミング機能を利用する
・MU-MIMO機能を有効にする
・有線接続の利用する
・設置場所の最適化する
・メッシュWi-Fiを検討する
最新の規格を選ぶ
Wi-Fi中継機の速度はルーターの通信速度を上回ることができません。したがって、Wi-Fi中継機を選ぶ際には、最新の通信規格である「Wi-Fi 6」に対応したものを選ぶと効果的です。これにより、通信速度が向上し、快適なWi-Fi環境が得られます。
デュアルバンド同時接続を利用する
デュアルバンド同時接続に対応した中継機を選ぶことで、2.4GHz帯と5GHz帯の2つの帯域で同時に接続することができます。これにより通信速度が向上し、電波の混雑を避けることができます。
ビームフォーミング機能を利用する
ビームフォーミング機能が搭載された中継機は、電波を特定の方向に送受信する技術を利用しています。デバイスの位置を特定し、離れた場所でも通信が安定しやすくなります。
MU-MIMO機能を有効にする
MU-MIMO(マルチユーザーマイモ)機能が搭載された中継機は、複数の機器と同時に通信を行っても速度が落ちにくくなります。この機能があると、複数のデバイスが同時に快適に利用できます。
有線接続の利用する
一部の中継機は有線LANポートを搭載しており、有線接続が可能です。有線接続は通信の安定性を高めるため、特にゲームや大容量データの転送が必要な場合に有用です。
設置場所の最適化する
中継機の設置場所は重要です。電波が届きにくい場所とWi-Fiルーターの中間地点に設置することが効果的です。障害物を避け、通信の邪魔にならないように注意して設置しましょう。
メッシュWi-Fiを検討する
Wi-Fi中継機の効果が得られない場合、親機のWi-FiルーターをメッシュWi-Fiに変更することも検討してみてください。メッシュWi-Fiは親機と複数の中継器が連携して電波を張り巡らせ、通信の安定性を高めます。

IoTBiz編集部
2015年から通信・SIM・IoT関連の事業を手掛けるDXHUB株式会社のビジネスを加速させるIoTメディア「IoTBiz」編集部です。
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