【農業】AIカメラ・クラウドカメラ・IoTカメラの活用事例4選
【農業】AIカメラ・クラウドカメラ・IoTカメラの活用事例4選
最近の農業においては、最新のテクノロジーが積極的に取り入れられています。ドローン、人工知能(AI)、ビッグデータなど、多種多様な革新的な技術が農業現場で活用されています。特に、本記事では、カメラに焦点を当て、農業現場で特に頻繁に導入されるカメラ(AIカメラ、クラウドカメラ、IoTカメラ、ネットワークカメラ)について詳細にご紹介します。これらのカメラは、農業の生産性向上や効率化に大きく貢献しています。
目次
農業におけるカメラの活用
ここでは、農業現場の主な3つの問題とカメラの活用でできる3つのことを紹介します。
農業現場の主な3つの問題
農業の現場では、様々な問題が発生しますが、ここでは、代表的な問題である「農作物の盗難・ビニールハウスへのイタズラ」「鳥獣被害・獣害」「人手不足・後継者不足」について紹介します。
①農作物の盗難・ビニールハウスへのイタズラ
農業現場の問題として最も多いのが、人による「農作物の盗難やビニールハウスへのイタズラ」です。
特に、毎年と言っていいほどニュースに取り上げられる被害がメロンやスイカ、いちごなどのブランド果物や高級果物です。他人の田畑に農薬を撒かれたり、ビニールハウスの電源を勝手に落としたりするイタズラも多く、こういった問題は、農業者同士の人間関係が問題で、よく起きるとされています。
以下は、群馬県の農場から大量の高級ブドウ「シャインマスカット」が盗まれた動画です。
②鳥獣被害・獣害
次に多い問題が「鳥獣被害・獣害」です。
鳥やイノシシ、シカ、クマ、サル、ネズミなどによって、収穫前の農作物を食べられたり、田畑全体を荒らされたりという被害が毎年発生しています。
農林水産省の『全国の野生鳥獣による農作物被害状況について(令和2年度)』によると、鳥獣による令和2年度の農作物被害は、被害金額が約161億円となりました。
(参考)農作物被害状況|農林水産省
以下は、センサーネットワークによる鳥獣被害対策の参考動画です。
③人手不足・後継者不足
3つ目に挙げられるのが、「人手不足・後継者不足」問題です。
日本の少子化高齢化の影響を強く受けている農業では、長年人手不足が叫ばれ、後継者不足によって、廃業をする農家も少なくありません。このような人手不足や後継者不足が深刻化していることで、①や②で挙げた被害を対策するようなこともできていないのが現状です。
カメラの活用でできる3つのこと
カメラ性能の向上や最新テクノロジーの発展により、様々なカメラ活用の方法が登場していますが、ここでは代表的なカメラ活用の方法である「人からの犯罪防止・遠隔監視」「鳥獣被害・獣害対策」「農作物の成長管理」を紹介します。
①人からの犯罪防止・遠隔監視
防犯カメラ・監視カメラとして、カメラを設置することで、人による犯罪の防止や抑制につながります。万が一、窃盗や盗難、イタズラが発生した際でも、しっかりと証拠動画を残しておくことができるため、防犯対策としてカメラを活用する農家はとても多いです。
②鳥獣被害・獣害対策
カメラで鳥獣被害や獣害の対策を行うことも可能です。近年の最新カメラでは、昼夜問わず、撮影を続けることができます。また、鳥獣被害・獣害対策としてのカメラ利用では、カメラだけではなく、害獣専用の檻やワナ、動物撃退音などと組み合わせて活用されることが多いです。
③農作物の成長管理
近年より一層注目を集めているのが、農作物の成長管理のために活用されるカメラです。この活用用では、カメラだけではなく、AIやビッグデータ、IoTセンサーなど様々な最新テクノロジーを掛け合わせて活用することで、農作物の成長を数値化したり、農園内のデータを数値化するなどの取り組みが行われています。
このカメラの活用法に注目が集まる理由の一つが、農業技術の継承という観点です。このカメラ活用の方法で得られたこれまで経験やカンで行われていた農業技術を若手農家や次世代の農家に継承する目的でも活用されます。
AIカメラ・クラウドカメラ・IoTカメラの活用事例4選
AIカメラ・クラウドカメラ・IoTカメラの活用事例を紹介します。
【メロンハウス栽培】パナソニック・コネクト株式会社 × 開成建設工業株式会社
開成建設工業株式会社では、ハウス増設に伴い、使い勝手の良い監視・巻き上げシステムを構築し、各ハウスの状況確認などを一元管理したいという要望に対し、パナソニック・コネクト株式会社は、監視カメラ、各ハウス開閉部分の巻上げを制御できるIoTコントローラ、温湿度計測センサーを設置してシステムを一元管理し、巻き上げ・降ろしの微調整を思い通りに実現することができました。
<導入カメラ>
・監視カメラ(WV-S2130J) × 8台
(参考)事例:開成建設工業株式会社様|パナソニック・コネクト株式会社
【農業の可視化】福島県東白川郡塙町役場 × NTT東日本
「山・水・花のまち」として知られる福島県東白川郡塙町では、恵まれた自然環境を生かし、町が全体で栽培するダリア園や春に咲き誇る山つつじが観光資源となっていますが、冬には豪雪による雪害を受けていました。そのため、NTT東日本のギガらくカメラを町内の要所に設置し、積雪状況の監視することで、農業圃場で特産品のダリアの成長の見守りに活用しています。
<導入カメラ>
・AXIS M5525-E(SF) ×2台
・QBIC CC-2L(SF) ×1台
・Panasonic WV-S1511 ×1台(GWセット)
・ELECOM NCB-BP200BWGR ×4台(GWセット)
(参考)ギガらくカメラ導入事例024:塙町さま|NTT東日本
【温室遠隔監視システム】曽田園芸 × 株式会社アイ・オー・データ機器
島根県出雲平野でシクラメン、クリスマスローズ、あじさいなどを育てている曽田園芸では、ビニールハウス14棟を家族3人とパート4人のたった7名で、年間3万鉢を出荷していました。ビニールハウスの微妙な温度調整や湿度などの管理には、人手も時間もかかることから、ネットワークカメラ「Qwatch」を活用して、ビニールハウスの状況を遠隔把握するシステムを構築し、ビニールハウスの状況を遠隔把握をおこなっています。
<導入カメラ>
・有線/無線LAN対応ネットワークカメラ「Qwatch(クウォッチ)」TS-WPTCAMシリーズ
(参考)ネットワークカメラ「Qwatch」 導入事例【曽田園芸】|IODATA アイ・オー・データ機器
【気象・環境測定 遠隔動画・静止画カメラ】弘前農園 × 株式会社ジョイ・ワールド・パシフィック
青森県津軽地方の弘前農園(りんご農園)では、「事業・業務の見える化」「コスト削減」「故障や異常の予兆の検知、予防」「故障や異常への迅速な措置」「その他(圃場・現場の見える化、環境制御、データの利活用、省力化)」などの課題を抱えていましたが、株式会社ジョイ・ワールド・パシフィックの提供するシーカメラ(気象・環境計測・制御・IPカメラ機能を提供)を導入したことで、下記のようにカメラとデータの活用を行いました。
・土壌水分の遠隔監視データに基づき、潅水弁をリモート制御し、適切な潅水
・目視で確認していた降水量データの自動計測
・りんご園の温度や湿度、日射、葉濡れなどの収集データに基づくデータ分析により、子のう胞子の飛散日を予測し黒星病の防除
など
<導入カメラ>
シーカメラ(気象・環境計測・制御・IPカメラ機能を提供)
(参考)カメラとセンサによるモニタリングと機器/環境制御により農業の可視化/適正管理を可能にする「シーカメラ」|スマートIoT推進フォーラム
AIカメラ・クラウドカメラ・IoTカメラのSIM・通信ならIoTBiz
IoTBizでは、「1枚からすぐに始められるIoT/M2M向け法人SIM」を提供しています。農業現場で活躍するカメラ用のSIMをご用意しております。
<カメラ専用プラン(大容量)>
50GB:4,000円 / 月
100GB:5,200円 / 月
200GB:8,900円 / 月
400GB以上:お問合せください。
そのほか様々なプランをご用意しております。詳細は、下記URLからご覧ください。
https://iot.dxhub.co.jp/lp
<利用開始までの流れ>
①お見積もり・お申し込みのご依頼
下記URLのお問い合わせフォームよりお客様がどういった通信サービスをご要望されているか、ご相談ください。
https://iot.dxhub.co.jp/lp
②最適なプランのご提案
弊社のIoT/M2M専門コンサルタントからお客様のご要望に合わせて最適な通信プランを提案させていただきます。
③ご契約後、最短即日の発送
すぐにSIMカードを発送させていただきます。物流体制を内製化しているため最短即日での発送が可能です。
④受取・SIMカードの挿入・開通
受け取ったSIMカードを端末に取り付け、接続設定を行えばすぐ利用開始できます。
IoTBiz編集部
2015年から通信・SIM・IoT関連の事業を手掛けるDXHUB株式会社のビジネスを加速させるIoTメディア「IoTBiz」編集部です。 DXHUB株式会社 https://dxhub.co.jp/ 京都本社 〒600-8815 京都府京都市下京区中堂寺粟田町93番地KRP6号館2F 東京オフィス 〒151-0053 東京都渋谷区代々木1-25-5 BIZ SMART代々木 307号室
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