IIJモバイルは法人契約が可能!料金プランやメリット・デメリット、個人プランとの違いを徹底解説
IIJモバイルは法人契約が可能!料金プランやメリット・デメリット、個人プランとの違いを徹底解説
IIJモバイルは、ビジネスに特化した通信サービスを提供する中で、法人契約を可能にした先進的なMVNO(仮想移動体通信事業者)です。法人名義での契約により、通信コストの削減やセキュリティの強化、国際ローミングの便利さを実現します。この記事では、IIJモバイルの法人プランの詳細やメリット、デメリットを解説していきます。
目次
IIJモバイルは法人契約が可能
IIJモバイルは、法人向けに特化した格安SIMサービスを提供しており、企業や団体がスマートフォンや携帯電話の通信サービスを法人名義で契約することが可能です。通信コストの削減や管理効率化を目指す企業にとって、IIJモバイルは魅力的な選択肢です。
そもそも「法人契約」とは
法人契約とは、企業や団体がスマートフォンや携帯電話の通信サービスを利用する際に、その企業や団体の名前で契約を行うことを指します。個人が自身の名前で契約するのと異なり、法人契約では会社や団体が契約者として登録されます。これにより、法人内の従業員や関係者が同じ契約を共有して利用することができます。
法人契約の特徴としては、まず契約書には会社や団体の正式な名前が記載されることが挙げられます。これにより、会社全体が契約を通じて通信サービスを利用することができ、組織内での通信の管理が効率化されます。
また、法人契約では通常の個人契約とは異なる料金体系が適用されることがあります。特に、複数の通信ラインを一括で契約する場合には割引が適用され、通話料金やデータ通信料金を個別契約よりも安く抑えることができます。
さらに、法人向けに特化したサービスやオプションが提供されることも法人契約の利点です。例えば、経費管理の便利さやセキュリティの強化、通信利用状況のリアルタイム監視、管理者権限の設定などが含まれます。これにより、企業や団体は通信コストを節約しやすくなるだけでなく、組織全体の効率を向上させることができます。
法人契約は、会社や団体がビジネス運営に必要な通信インフラを効果的に管理・活用するための重要な手段となっています。
法人におすすめの「格安SIMスマホ」を詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
『法人契約におすすめの格安SIMスマホ5選を徹底比較!』
IIJモバイル法人契約のプラン内容
IIJモバイルは、法人向けに「タイプI」と「タイプD/タイプK」の2種類のモバイル通信プランを提供しています。それぞれのプランについて詳しく紹介していきます。
IIJモバイル法人契約のプラン「タイプI」
「タイプI」プランは、IIJが提供するIoT/M2Mやリモートアクセス向けのデータ通信専用プランで、eSIMにも対応しています。「タイプI」プランは、IoTデバイスやリモートアクセス用の通信に適しており、企業のニーズに合わせた効率的な通信コスト管理が可能です。豊富なオプションと柔軟なプラン選択により、さまざまなビジネス要件に対応できます。
SIM基本費用
「SIM基本費用」は、タイプIのSIMを使用する際に必ずかかる料金です。料金は回線の利用状態に応じて日割り計算されます。
・アクティブ(通常):回線が開通している状態で、月額料金は220円です。
・サスペンド(中断):回線が開通した後、一時的に利用を中断している状態で、月額料金は33円です。
回線の開通や中断、再開はIIJサービスオンラインから操作できるため、無駄なく利用できます。
プラン費用
プラン費用は以下の3つから選べます。
1. 通常(定額プラン)
2. パケットシェアプラン
3. ISDN乗り換えプラン
1. 通常(定額プラン)
このプランでは、回線ごとに高速データ通信量を選択します。10GBから50GBまでのプランがあり、それぞれの月額料金が設定されています。例えば、10GBプランは3,520円、20GBプランは5,280円です。データを使い切ると、通信速度は最大256kbpsの低速になります。
高速データ通信量は「クーポン」という仕組みで管理されます。毎月、プランに応じた量のバンドルクーポンが配布され、余ったデータは翌月に繰り越せます。追加のクーポンも購入可能で、当月末まで有効なクーポンと3ヶ月有効なクーポンがあります。
「上り優先オプション」もあり、月額2,970円で、上り方向の高速通信が制限されないため、上り回線をメインに使うIoT機器に適しています。
2. パケットシェアプラン
このプランは、同一契約内の複数回線で高速データ通信量を分け合うものです。契約全体でシェアするデータ量を使い切ると、3つのパターンから通信制限を選べます。
・使い切った後に通信不可。
・使い切った後に低速通信(最大256kbps)。
・使い切った後に従量課金(0.77円/MB)。
さらに、「IoT応援パック」や「パケットシェアワイドオプション」といったオプションも用意されており、これにより1,000回線以上の大量デバイスでの低容量データ通信や、他のタイプの回線とデータをシェアすることが可能です。
3. ISDN乗り換えプラン
このプランは、ISDN回線からの乗り換えに最適で、最大256kbpsの低速通信が1GBまで利用できます。1GBを超えると従量課金(0.77円/MB)となります。月額料金は330円です。
オプション費用
「タイプI」プランには、いくつかの有料オプションも用意されています。
1. SMS月額費用
SMS機能の利用有無を選べます。SMSを利用しない場合は無料ですが、SMS機能を利用する場合は、月額110円がかかります。SMSプッシュ機能も利用可能で、IIJサービスオンラインから最大70文字のSMSを送信できます。
2. ネットワークタイプ費用
回線ごとに割り当てるIPアドレスを選べます。標準のインターネット接続では動的プライベートIPv4と動的グローバルIPv6が割り当てられ、これは無料です。動的グローバルIPv4を利用する場合は月額220円、固定グローバルIPv4を利用する場合は個別見積もりとなります。閉域接続の場合は、固定・動的プライベートIPv4が無料で利用できます。回線がアクティブでない月は、ネットワークタイプ費用はかかりません。
IIJモバイル法人契約のプラン「タイプD/タイプK」
「タイプD/タイプK」プランは、スマホやタブレット、モバイルWi-Fiでの利用に適した、データ通信と音声通話が可能なプランです。使用する回線として、ドコモ回線(タイプD)またはKDDI回線(タイプK)を選ぶことができますが、eSIMには非対応です。また、1ヶ月から2年の最低利用期間が設定されており、期間内に解約すると解除調整金が発生します。
定額プランL
「定額プランL」は、完全定額制で最大10GBの高速データ通信が可能なプランです。データ容量を15GB、20GB、30GBといった大容量にすることも可能で、利用スタイルに応じた柔軟な対応が特徴です。月額料金は、10GBプランで6,050円。データ使い切り後は通信速度が最大256kbpsに制限されます。
1. 三段階定額プランL
「三段階定額プランL」は、利用量に応じて段階的に料金が変動するプランです。最初の3MBまでは550円、1GBまでは550円+従量課金、10GBまでは3,080円+従量課金で、上限は6,270円です。データ消費が少ない場合に経済的な選択肢となります。
2. パケットシェアプランL
「パケットシェアプランL」は、複数の回線で高速データ通信量を分け合える従量課金プランです。ドコモとKDDIの回線間でデータをシェアでき、大容量の高速データ通信を必要とする企業に適しています。月額基本料金は1,980円で、データ通信料金は契約量に応じて変動します。データ使い切り後は従量課金制となります。
定額プランライト
「定額プランライト」は、データ通信に加え、SMS機能や音声通話機能を付帯できるプランです。毎月3GBの高速データ通信量がバンドルされており、データは翌月末まで繰り越せます。データ通信のみの基本料金は月額990円。データ通信+SMSはドコモ回線で1,144円、KDDI回線で990円。音声通話機能付きの料金は1,760円です。
定額プランライト:いちねん
「定額プランライト:いちねん」は、「定額プランライト」を1年契約で一括払いすることでお得に利用できるプランです。データ通信専用SIMのみ取り扱っており、年間基本料金は11,000円です(月あたり約917円)。
オプション
「タイプD/タイプK」プランには、以下の有料オプションも提供されています。
1. バンドルクーポンオプション
高速データ通信量を追加できるオプションです。例えば、4GBの合計データ量で月額330円、10GBで1,826円、50GBで8,910円など、利用量に応じた選択が可能です。
2. 音声通話オプション
音声通話機能付きSIMを利用する場合に契約可能なオプションです。留守番電話オプションが月額330円、割り込み電話着信オプションが月額220円です。
IIJモバイル法人契約のメリット
IIJモバイル法人契約には多くのメリットがあります。詳しく説明していきます。
通信コストの削減
IIJモバイルは、MVNO(仮想移動体通信事業者)として、大手キャリアから回線を借りてサービスを提供しています。これにより、インフラコストを抑え、低価格で高品質な通信サービスを法人に提供できます。特に法人向けの割引が適用されるため、個人契約と比較してさらにお得になります。通信費の削減は、企業の経費節減に大きく貢献します。
セキュリティの強化
法人向けの通信サービスには、セキュリティ対策が充実しています。IIJモバイルでは、専用のVPN(仮想プライベートネットワーク)やファイアウォール、データ暗号化などのセキュリティ機能を提供しており、業務データの安全な通信を確保します。これにより、企業の情報漏洩リスクを大幅に軽減できます。
支払いの一本化
法人契約では、通信費の支払いを一元化できるため、経理業務の効率化が図れます。複数の従業員が利用するモバイル端末の通信費を一括請求で処理でき、個別に請求書を管理する手間が省けます。法人契約では、クレジットカード払いだけでなく、口座振替や請求書払いも選択できるため、企業の経理処理がスムーズになります。
国際ローミング対応
IIJモバイルは、国際ローミングオプションを提供しており、海外出張の際にも国内と同じ端末をそのまま利用できます。これにより、海外でもスムーズな業務遂行が可能です。ただし、利用可能な地域や料金体系については事前に確認が必要です。これにより、国際的なビジネス展開をサポートします。
専門的なサポート
IIJモバイルは、法人向けに専門的なサポートを提供しています。専任の担当者が企業の通信環境や利用状況を把握し、最適なプランやサービスの提案を行います。これにより、企業は安心して通信環境を整えることができます。
IIJモバイル法人契約のデメリットや注意点
IIJモバイル法人契約には多くのメリットがありますが、デメリットや注意点も存在します。
混雑時の通信速度低下
IIJモバイルはMVNO(仮想移動体通信事業者)であるため、大手キャリアから借りている回線帯域には限りがあります。そのため、回線が混雑する時間帯、特にランチタイム前後やオフィス街では、通信速度が遅くなることがあります。通常のメール送受信やチャット程度であれば問題ない場合が多いですが、大容量のデータ送受信や動画のストリーミングには影響が出ることがあります。自社の主な用途を考慮して、この点を検討する必要があります。
分割購入の非対応
IIJモバイルでは、端末本体を分割購入できないことが一般的です。大手キャリアでは端末を分割で購入することができるため、初期費用が低く抑えられますが、IIJモバイルでは基本的に一括購入となります。しかし、SIMフリー端末を使用することで、ローミング費用が高額な地域に出張する際には現地のプリペイドSIMを利用するなどの柔軟な対応が可能になります。また、SIMフリー端末は通信事業者を自由に選ぶことができるため、長期的にはコストと利便性の面でメリットもあります。
キャリアメールの未対応
MVNOは「@docomo.ne.jp」「@ezweb.ne.jp」「@softbank.ne.jp」といったキャリアメールを新規には発行しません。キャリアメールを利用している場合、取引先や社内への通知が必要になります。大手キャリアからMVNOに移行する場合でも、有償でキャリアメールを継続使用する選択肢がありますが、追加費用が発生します。ビジネスチャットなど、別の連絡手段への移行を検討することも一つの方法です。
最低利用期間や解約手数料
IIJモバイルの法人契約には、最低利用期間や解約手数料が設定されている場合があります。契約前にこれらの条件を詳細に確認し、解約や変更が生じた際のコストを把握しておくことが重要です。
IIJモバイル法人契約の申し込み方法
最後は、IIJモバイルの法人契約を申し込む手順と必要な書類について詳しく説明します。
必要な書類と手続き
IIJモバイルの法人契約を申し込む際には、以下の書類が必要です。
1. 法人に関する確認書類(いずれか1点)
・登記簿謄本または抄本
・現在(履歴)事項証明書
・印鑑証明書(発行日から3ヶ月以内のもの)
・官公庁から発行されたもの(ダウンロード版は不可)
2. 申し込み担当者の確認書類(いずれか1点)
・運転免許証
・被保険者証
・住民基本台帳カード(顔写真付きカード)
・身体障がい者手帳(顔写真付きカード)
・個人番号カード(マイナンバーカード)
・日本国パスポート
・特別永住証明書
・在留カード(有効期限内で住所が記載されているもの)
法人契約の際には、各回線に対して登録手数料が必要です。現在のところ、3,300円/回線がかかります。
申込窓口
申込窓口はIIJモバイルのサービスタイプによって異なります。
タイプI(法人向けモバイルサービス専用)
・法人向けの携帯電話やタブレットなどを申し込む場合の窓口です。
タイプD / タイプK
・データ専用SIMやSMS機能付きSIMを20回線以下で申し込む場合です。ここではプランシミュレーションも行われます。
音声通話SIMおよび20回線を超える申し込み
・音声通話SIMを申し込む場合や、20回線を超える場合は、法人向けモバイルサービス専用のお問い合わせ窓口に連絡する必要があります。
申し込みの手順
IIJモバイルの法人契約を申し込む際には、以下の手順を踏みます。
・書類の準備:必要な法人書類と申し込み担当者の身分証明書を準備します。
・申し込み窓口の選択:サービスタイプに応じた申し込み窓口を選択し、お問い合わせください。
・プランの選択:提供されるプランを確認し、最適なプランを選択します。
・申し込み手続き:IIJモバイルの担当者と連絡を取り合い、申し込み手続きを完了させます。
・登録手続きと契約締結:登録手数料を支払い、契約を締結します。
これらの手順に従って、IIJモバイルの法人契約を円滑に進めることができます。申し込み前に必要な書類をしっかりと揃え、適切な窓口に連絡するようにしましょう。
IoTBiz編集部
2015年から通信・SIM・IoT関連の事業を手掛けるDXHUB株式会社のビジネスを加速させるIoTメディア「IoTBiz」編集部です。 DXHUB株式会社 https://dxhub.co.jp/ 京都本社 〒600-8815 京都府京都市下京区中堂寺粟田町93番地KRP6号館2F 東京オフィス 〒151-0053 東京都渋谷区代々木1-25-5 BIZ SMART代々木 307号室
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