観測衛星データのリアルタイム活用へ ― マイクロソフトと軌道上AI技術実証を実施
観測衛星データのリアルタイム活用へ ― マイクロソフトと軌道上AI技術実証を実施

この記事では、株式会社Space Compassとマイクロソフトが共同で行った衛星軌道上での情報処理の実証実験について紹介しています。
宇宙通信分野のイノベーションを進める株式会社Space Compass(本社:東京都千代田区)は、マイクロソフトとの共同プロジェクトとして進めている軌道上衛星実証実験において、AI技術を活用した軌道上での船舶検知アプリケーションの運用により、地上へのデータ転送量を最大98%以上削減できる効果を確認したと発表しました。
この取り組みは、2019年にマイクロソフトと日本電信電話株式会社(NTT)が締結した戦略的提携に基づくプロジェクトの一環として実施されています。観測衛星が取得した画像データを、地上に送る前に軌道上で処理することにより、より効率的かつリアルタイムでの衛星データ活用を目指すものです。

実証実験では、Space Compassとマイクロソフトの合同チームが「Azure Orbital Space SDK(ソフトウェア開発キット)」を活用し、軌道上で動作するAIアプリケーションを共同開発。これまで特定のハードウェアが必要とされていた軌道上アプリを、より汎用的なPythonベースで地上のAzure環境上に構築・実装し、衛星上へと転送して運用されました。
このAIアプリは、観測衛星が撮影した画像から船舶を検出し、必要な情報だけを抽出して地上に送信。不要なデータを省くことで、データ転送量の大幅な削減が可能となることを実証しました。3か月間にわたり40回以上の試験が行われ、一定の条件下で転送データ量を98%以上削減する効果が確認されています。
こうした取り組みは、防衛・安全保障、災害対策、環境モニタリングなど、衛星データのリアルタイム利活用が求められる幅広い分野での活用が期待されます。
(参考)https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000022.000107327.html

IoTBiz編集部
2015年から通信・SIM・IoT関連の事業を手掛けるDXHUB株式会社のビジネスを加速させるIoTメディア「IoTBiz」編集部です。
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