ネット工事不要!SIM対応の防犯監視カメラの特徴やメリット・デメリット、おすすめを紹介
ネット工事不要!SIM対応の防犯監視カメラの特徴やメリット・デメリット、おすすめを紹介

セキュリティ対策の観点から防犯カメラの導入を行いたいと考えていても、「山間部」などでネット回線を引くことができないことから導入を諦めている方は多いのではないでしょうか? 近年はIoTと呼ばれる「インターネットとモノが繋がる」概念が広く浸透したことで、通信SIMに対応した防犯監視カメラも出てきました。 この記事では、通信SIM利用に対応している防犯監視カメラの特徴からメリット・デメリットの他、おすすめの防犯監視カメラも取り上げますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
SIM対応の防犯監視カメラの特徴
SIM対応の防犯監視カメラとは、防犯カメラの内部にデータ通信機能を有したSIMカードを挿入することで自律通信を可能にしたカメラです。格安SIMを利用したスマートフォンでは、データ通信機能+電話機能を有したSIMを挿入することで、各種通信サービスが利用できます。
「会社」「自宅」などで用いられているWeb防犯カメラは、カメラがWiFiを受信できる位置に設置して、WiFiを用いて通信を行うことが一般的です。ただし「山間部」「工事現場」などネット回線を引くことが難しい場所もあり、このような場所でSIMカード対応の防犯カメラが活躍します。
SIM対応の防犯監視カメラの利用シーン
WiFiが設置できる場所なら一般的なネットワークカメラを利用できるため、SIM対応の防犯カメラを利用できる範囲は限定的になると考える方は多いのではないでしょうか?
しかし、実際にはデータ通信SIMを用いて監視カメラを起動させるシーンは多くあります。
具体的には以下のような場面で活用が期待されているのです。
・管理人不在のマンション・アパート(ゴミ捨て場の不法投棄)
・電子カルテを利用している病院(専用回線と防犯カメラ回線を分ける)
・コインランドリー(店舗内の様子を監視)
・倉庫(インターネット回線を引いていない無人の倉庫)
・社屋から離れた場所にある資材置き場(材料・鋼材・工具の盗難防止)
・イベント会社(移動先で遠隔カメラを利用したい場合)
・お寺(2つ以上の寺をひとりの住職で管理している場合)
・キャンプ場(利用を解放していない時期・時間帯の監視)
各ビジネスによって、SIMカードを用いた防犯監視カメラの利用用途は多岐に渡り、実際に多くの場面で活躍しています。
SIMを活用した防犯監視カメラで解決できること
SIMカードを利用した防犯監視カメラは以下の問題を解決しました。
(1)コスト問題
防犯監視カメラのために有線を引くことで月額5,000円程度の出費が発生してしまうと、費用対効果が見合わずに導入したくでもできない企業が多くありました。SIMカード通信に切り替えたことで毎月の料金負担が軽くなり、費用対効果も見合うものになったのです。
(2)配線問題
防犯監視カメラに有線を引くことで外観を損なってしまう他、WiFi本体が故障・ケーブルが抜けたりした場合には機能しなくなってしまうデメリットがあります。SIMカードの場合は配線を気にする必要がなく、接続先のWiFiに依存しない通信を実現可能です。
(3)物理的問題
「山間部」など事実上インターネット回線を引くことが難しい場所でも、SIMカードを用いた防犯監視カメラでは通信が可能です。
(4)移動問題
「イベント会社」などは、「コンサート」「イベント」を行う会場が常に変わるため、持ち運ぶ機材などを監視するカメラ導入が課題でした。SIMカードを活用した防犯監視カメラなら会場に持ち運んで設置することが可能になり、重宝されています。
SIM対応の防犯監視カメラのメリット
SIM対応の防犯監視カメラを利用することでどのようなメリットを得られるのでしょうか?
具体的に以下で解説します。
ネット回線工事が不要
通信機能を有したSIMカードで利用できるため「導入するまでの時間短縮」「導入費用が安い」などメリットがあります。
とにかく今すぐにでも対策を行いたい方などに向いている機器と言えるでしょう。
設置場所の制限がない
従来のWiFiを用いたネットワークカメラの場合は、カメラ本体をWiFiが受信できる位置に設置する必要があり、適切な位置にカメラを設置できないなどの問題がありました。
通信機能付きSIMカードを挿入することで稼働する防犯監視カメラなら、設置場所に制限なく利用できるため、柔軟な対策を行えます。
通信の安定性が高い
WiFiを利用したネットワークカメラの場合、WiFi側のケーブルが抜けたり、機器故障が起きた場合にネットワークカメラが使えなくなってしまいます。SIMカードを用いた防犯カメラの場合、データ通信を携帯電話の「4G」「5G」と同じ回線を使っていることから通信が安定するのです。
LTE回線を採用している通信事業者が多いため、建物の影響も受けず通信エリアも広範囲で担保されています。
物理的原因で通信が途切れてしまうWiFiよりも、安定して通信できるLTE回線によって映像も鮮明にしっかり撮影できる点も強みです。
遠隔操作が可能
ネットワークに接続されていない防犯カメラの場合には、実際に現地に出向いてデータを取り出す必要がありました。
その一方で、SIMを利用した防犯監視カメラでは、専用アプリを利用して遠隔操作が可能です。
防犯カメラの映像確認の他、「録画した映像の再生」「動画データのダウンロード」などを用いてその場で何が起きたかを検証することもできます。
SIM対応の防犯監視カメラのデメリットや注意点
WiFiに接続して機能するネットワークカメラと比較しても、通信SIMを利用した防犯監視カメラは「利用できる場所」「利用できるシーン」における汎用性が高く、使い勝手が良いことで人気を集めています。
利便性の高いSIM対応の防犯監視カメラですが、一方でデメリット・注意点もあるため押さえておきましょう。
通信制限にかかるケースあり
スマートフォンでデータ通信を使いすぎると通信制限が発生するように、SIM対応の防犯カメラでも映像データを確認しすぎると通信制限に掛かってしまうことがあります。
通信制限になると、通信速度が急速に落ちるため、防犯カメラの映像視聴が難しくなるのです。
「闇雲に映像データをチェックしすぎない」「確実にチェックする時間に合わせたデータ容量プランを契約する」など、通信制限にならないようプランなどを決めることが必要です。
プライバシー侵害にあたる恐れもあり
設置場所に自由が効くSIM対応の防犯カメラは、思わぬ場所・場面で他人を撮影してしまうことがあります。
もしも、撮影した情報が流出した場合には「プライバシー侵害」に該当する可能性があり、違法だと認められると慰謝料が請求される可能性もあるのです。
情報漏洩などを起こさないよう、撮影したデータはセキュリティ対策を徹底して厳重に管理しましょう。
技術適合マークを取得しているかを確認しておく
技適マークとは、電波法令で定められている技術基準に適合している無線機であることを証明するマークです。
技適マークがない無線機を利用すると電波法違反になる可能性があり、該当すると1年以下の懲役または100万円以下の罰金が課せられます。
どんなに高性能なSIM対応防犯監視カメラだとしても、技適マークがあるかを確認しておきましょう。
SIM対応の防犯監視カメラのおすすめ5選
SIM対応の防犯監視カメラは使い勝手が良く、カメラを利用したくても出来なかった場面を解消する強みから、多くの利用者から支持されている商品であることを理解できたのではないでしょうか?
猜疑に、数多くあるSIM対応の防犯監視カメラの中でも特におすすめの商品を解説します。
JAPAN SECURITY SYSTEM PF-CS734 新型遠隔モニタリングカメラ
■特徴
・「カメラ故障プラン」で、エラー発生時には企業から連絡がくる
・7GB・20GB・30GB・50GBの4つから広く選べるプラン
・専用アプリを活用して遠隔監視も可能
必要なアイテムは「カメラ本体」「SIMカード」「電源」のみであり、どこでも設置できる魅力があります。
離れた拠点に設置していてもPC・モバイルアプリからいつでもアクセスが可能である他、カメラ故障を検出した場合には日本防犯システムが修理対応する部分も魅力のひとつです。
サーバーと同期して正確に時間を計測する他、不具合が発生した際の自動再起動も可能であるため、総合的に優れた防犯監視カメラと言えるでしょう。
興産アメニティ株式会社 SIM対応のIP防犯カメラ
特徴
・PCでは36台、スマートフォンでは最大4台のカメラを同時に視聴可能
・1日1回の定期再起動で、カメラ機能をリフレッシュ
・指定した間隔で静止画を送信する「画像定期送信機能」も便利
NTT DOCOMO、au系のSIMに対応しているほか、電源を準備することでカメラを起動できる利便性の高さも注目を集めています。複数台のカメラを同時視聴したい場合には、「複数台同時視聴」機能を利用してPCで最大36台までを同時に視聴可能です。カメラリストの中で「正常起動しているカメラ」と「異常が起きているカメラ」を視覚的に確認できる「カメラリスト状態表示」機能も重宝します。
組織内で設置場所に囚われないカメラネットワークを構築したい方にはおすすめです。
SolidCamera Viewla. IPC-16LTE
特徴
・全国5,000箇所以上で稼働している実績あり
・電源接続も不要で、置くだけ設置にも対応
・回線工事不要で、誰でも簡単に導入可能
電源とSIMカード挿入のみで繋がるIPカメラであり、SIM通信が繋がればどこでも設置できます。
技適マークにも対応しており、電波法を気にすることなく利用できる点もメリットです。
64GBまでのmicroSDカード(別売)に約2週間録画が可能であり、「自動での上書き保存」「動体検知録画」にも対応しています。
電源の給電が難しい場合には、別機種のSLL-01LTEの導入がおすすめ。
太陽光発電で給電する新しいIPカメラであり、設置する場所の幅がさらに広がります。
機種本体は「IP66」の防水仕様のため、安心して利用可能。
「電源が取れない場所」「雨で濡れる屋外で使いたい」方におすすめです。
株式会社ケイエスエー・ライフガード SIMカメラ
特徴
・120度広角レンズ+200万画素のカメラで綺麗な画質を実現
・デイ&ナイト機能で自動的に夜間モードに切り替わる
・防水&防塵(IP66)対応で場所を選ばない
防水・防塵(IP66)に対応しており、塵埃の侵入がなく、全方向からの噴流を3分間受けても内部に水が侵入しない仕組みが採用されています。SDカードを挿入することで約2〜3週間分の録画が可能であり、遠隔からでも「録画データ再生」「動画データ再生」が可能です。
「デイ&ナイト機能」で自動的に夜間モード&日中モードに切り替わるため、映像が見えづらくなることもありません。「建築工事現場」「農業」「畜産」など物理的にネット回線を引くことが難しい場合に、重宝するSIMカメラと言えるでしょう。
株式会社アルコム CP-2LTE SIM対応 クラウド型セキュリティカメラ
特徴
・「高画質カラー撮影」「赤外線LEFによる撮影」にも対応」
・水平111度、対角134度の広角レンズ採用で、広範囲をカバー
・集音マイクを搭載しており、周囲の音声も確認できる
SIM対応の防犯監視カメラのメリットを持ちながらも、カメラ本体のサイズがコンパクトであるためさまざまな場所への設置に対応できます。最大720pHDの高画質映像と暗視下での赤外線LED撮影にも対応、対角134度、水平111度の広角レンズで広い撮影範囲で撮りたいものを逃しません。
集音マイクも内蔵されていることから、その時の映像と音声を組み合わせて確認することが可能。
あらゆるシーン・用途で利用できる点から高い評価を受けているセキュリティカメラです。
まとめ
この記事では、ネット工事不要でSIMカードで通信可能な防犯監視カメラの特徴とメリット・デメリット、おすすめのSIM対応防犯監視カメラを総合的に紹介しました。
利便性が高いSIM対応防犯監視カメラですが、「プライバシー侵害」などの問題もあり、適切な対策を行う必要もあります。
「どのようにカメラを利用するか」を明確にした上で、適切な防犯監視カメラを選ぶことが必要です。

IoTBiz編集部
2015年から通信・SIM・IoT関連の事業を手掛けるDXHUB株式会社のビジネスを加速させるIoTメディア「IoTBiz」編集部です。
関連記事

スマホ
SIM
この記事ではかけ放題を提供している格安SIM6社を詳しく比較紹介します。利用するケースに合わせたお得なかけ放題サービスの料金・オプションを解説していきます。
2025-02-04
3min

ニュース
おすすめ
SIM
DXHUB株式会社(本社:京都府京都市下京区中堂寺 代表取締役社長 : 澤田賢二 以下「DXHUB」)は、株式会社トウヨウ貿易(代表取締役:岸澤可乃、本社:大阪市西区、以下「トウヨウ貿易」)の外国籍の方の生活を快適にする新サービス「At SIM Powered by DXHUB」のサービスを開始いたしました。
2024-12-24
2min

ニュース
カメラ
AI
この記事では、沖電気工業株式会社と丸紅ネットワークソリューションズ株式会社が共同開発した「踏切滞留AI検知システム」の東武鉄道での導入について紹介しています。
2024-12-20
1min