DVRとは?特徴やメリットデメリット、NVRとの違いをわかりやすく簡単に紹介
DVRとは?特徴やメリットデメリット、NVRとの違いをわかりやすく簡単に紹介
防犯カメラシステムの導入を検討する際に、欠かせないのが映像を記録するためのレコーダーです。中でも、DVR(デジタルビデオレコーダー)は、長らく防犯カメラシステムの主流として活躍してきました。本記事では、DVRの基本的な特徴やメリット・デメリットを詳しく解説し、NVR(ネットワークビデオレコーダー)との違いについてもわかりやすく説明します。初めて防犯カメラシステムを導入する方や、既存システムの見直しを考えている方にとって、最適な選択肢を見つける手助けとなる情報を提供していきます。
目次
DVRとは
DVR(デジタルビデオレコーダー)は、防犯カメラシステムにおいて重要な役割を果たす機器です。同軸ケーブルを使用して接続されるアナログカメラからの映像信号をデジタルに変換し、録画・保存することができます。
2006年当時、DVRは主流の録画装置であり、モニターに接続してライブ映像のモニタリングや録画映像の再生、データの出力などが可能でした。現在ではこれらの機能は標準装備となり、さらに高度な機能が追加されています。
DVRは、既存のアナログカメラシステムをそのまま活用できるため、コストパフォーマンスに優れています。しかし、設置場所や拡張性に限界があること、アナログ信号による画質の制約などがデメリットとなります。それでも、初期費用を抑えたい場合や既存の設備を最大限活用したい場合には有力な選択肢となります。
基本的な仕組み
DVRは、アナログカメラからの映像信号を受け取り、これをデジタル信号に変換して保存します。これにより、映像を高品質なまま長期間保存することが可能です。背面にはBNC端子があり、同軸ケーブルを介してアナログカメラを接続します。
デジタルの由来
DVRの「デジタル」という名前は、アナログカメラが主流だった時代に由来します。当時、アナログ信号をデジタルに圧縮して保存することで、録画データを長期間保存できることが大きなメリットとされていました。
DVRの主な機能
DVRは単なる録画装置ではなく、以下のような多機能を備えています。
・遠隔監視機能:PCやスマホからリアルタイムで映像を確認することができます。
・アラーム出力:故障や不具合など異常があった際にアラームを出力します。
・AI検知機能:動体検知や顔認識などのAI技術を利用して、異常を検出します。
・ミラーリング録画機能:同時に複数の保存先に録画データを保存することで、データの消失を防ぎます。
・メール通報機能:異常が発生した際に指定したメールアドレスに通報します。
・NTPによる時刻合わせ:ネットワーク経由で正確な時刻を保持します。
・セキュリティ機能:複数パスワード設定やパスワードロック、プライバシーマスク機能などでセキュリティを強化します。
DVRとNVRの違い
DVRとNVRはどちらも防犯カメラの映像を録画する装置ですが、接続するカメラの種類と配線方式に違いがあります。DVRとNVRは、防犯システムにおいて重要な役割を担う録画装置ですが、それぞれ異なるタイプのカメラに対応しています。DVRは同軸カメラを、NVRはネットワークカメラを使用するため、システムの構築や運用方法が異なります。どちらもプラグアンドプレイ対応で24時間の常時録画が可能ですが、NVRは特に高画質の映像と柔軟な設置が求められる場合に適しています。
接続カメラと配線方式
DVR(デジタルビデオレコーダー)
・接続カメラ:同軸カメラ(アナログカメラ、AHDカメラなど)
・配線方式:同軸ケーブルを使用
・その他:一部のDVRはネットワークカメラにも接続可能
NVR(ネットワークビデオレコーダー)
・接続カメラ:ネットワークカメラ(IPカメラ)
・配線方式:LANケーブルを使用
・その他:ネットワークカメラのみ使用
録画の仕組みと画質
DVR
・アナログカメラからの映像信号をデジタルに変換して録画
・画質の劣化が発生する可能性がある
・設置が比較的簡単でコストが低い
NVR
・ネットワークカメラからのデジタル映像信号をそのまま録画
・高画質の映像を保持
・設置場所の柔軟性が高く、配線も簡単
NVRとは
NVR(ネットワークビデオレコーダー)は、ネットワークカメラを使用した防犯システムで重要な役割を果たす録画機器です。ネットワークカメラ単体では録画機能を持たないため、映像を録画・保存するためにはNVRが必要となります。
基本的な仕組み
NVRはLANケーブルを使用してネットワークカメラと接続します。NVRの背面にはLANポートがあり、ここにLANケーブルを接続して映像データを受信・録画します。PoE(Power over Ethernet)機能を搭載したNVRもあり、これによりLANケーブル1本で電力供給とデータ転送を同時に行うことが可能です。
主な機能
NVRは単なる録画装置としてだけでなく、さまざまな機能を持っています。
・遠隔監視機能:インターネットを介してPCやスマホからリアルタイムで映像を確認できます。
・アラーム機能:異常が検出された際にアラームを発します。
・24時間録画監視:常時録画が可能で、24時間体制で監視を行います。
・高付加価値機能:AI検知やメール通報、NTPによる時刻合わせ、セキュリティ強化機能など、多彩な機能を搭載しています。
DVRを導入するメリット
ここからは、DVRを導入するメリットをいくつか紹介していきます。
初期設定が簡単
DVR(デジタルビデオレコーダー)は、初期設定が非常に簡単です。プラグアンドプレイ機能を搭載しているため、防犯カメラを接続するとすぐに録画を開始できます。技術的な知識がなくても導入しやすく、設置後すぐに運用を開始できる点が大きなメリットです。
24時間録画が可能
DVRは24時間体制での録画監視が可能です。常時録画を行うことで、監視エリアの継続的なモニタリングができ、何かトラブルが発生した場合も確実に記録を残すことができます。これにより、防犯システムとしての信頼性が向上します。
高付加価値機能
DVRは単なる録画装置としてだけでなく、多機能なシステムとして利用できます。例えば、遠隔監視機能、アラーム機能、AI検知機能、ミラーリング録画機能、メール通報機能などがあり、防犯システムの機能を大幅に向上させることができます。
コストパフォーマンスが高い
DVRは比較的コストが抑えられる点もメリットです。HDDやソフトウェアがパッケージ化されているため、個別に購入してシステムを構築するよりも安価で済みます。また、必要に応じてチャンネル数やHDDの容量を選ぶことができるため、用途に合わせてコストを最適化できます。
一元管理が可能
DVRは防犯カメラの管理と録画を一元的に行うことができます。モニターを接続するだけで、簡単にモニタリングや録画映像の再生が可能です。トラブル発生時には録画映像を証拠として利用できるため、非常に便利です。
DVRを導入するデメリット
最後は、DVRを導入するデメリットをいくつか紹介していきます。
設置スペースの確保が必要
DVR本体やモニターを設置するためのスペースが必要です。特に設置場所に限りがある場合は、整理整頓やスペースの確保が求められます。従来は大型のDVRが多かったですが、最近ではコンパクトなモデルも増えてきています。
高機能モデルは高価
DVRの機能が豊富になるほど、価格も高くなります。高画質の映像や多機能な制御機能を求める場合、コストが上がることがあります。防犯カメラの台数が増えると、それに対応する多チャンネルのDVRが必要となり、費用がかさむ可能性があります。
画質の劣化
DVRはアナログカメラの映像をデジタルに変換して録画するため、画質が劣化することがあります。特に高画質を求める場合は、この点がデメリットとなります。
振動に弱い
DVRは振動に弱く、壊れやすいという欠点があります。設置場所には安定した場所を選び、振動を防ぐ工夫が必要です。
NASでの代用可能性
DVRを導入せずに、NAS(Network Attached Storage)を利用して録画データを保存することも可能です。NASを活用することで、DVRの代替として費用を抑えつつ、防犯カメラシステムを運用できますが、ソフトウェアのインストールや設定などが必要になるため、手間がかかる場合があります。
IoTBiz編集部
2015年から通信・SIM・IoT関連の事業を手掛けるDXHUB株式会社のビジネスを加速させるIoTメディア「IoTBiz」編集部です。 DXHUB株式会社 https://dxhub.co.jp/ 京都本社 〒600-8815 京都府京都市下京区中堂寺粟田町93番地KRP6号館2F 東京オフィス 〒151-0053 東京都渋谷区代々木1-25-5 BIZ SMART代々木 307号室
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