【富士通×JR貨物】鉄道車両のメンテナンス業務を省力化「車両管理システム」の共同展開へ
【富士通×JR貨物】鉄道車両のメンテナンス業務を省力化「車両管理システム」の共同展開へ
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この記事では、富士通株式会社と日本貨物鉄道株式会社が展開を開始した「車両管理システム」について紹介しています。
富士通株式会社(以下、富士通)と日本貨物鉄道株式会社(以下、JR 貨物)が、サステナブルな鉄道交通社会の実現を目指して協業し、鉄道車両のメンテナンス業務を支える「車両管理システム」を全国の鉄道事業者に向けて展開されます。
富士通の「車両管理システム」は、JR貨物の鉄道車両メンテナンスにおける課題とノウハウをもとに開発され、メンテナンス業務の省力化と作業品質の平準化を実現します。
富士通は鉄道会社向けに「車両管理システム」の導入を行い、JR貨物は自社の稼働実績をベースにシステム導入のサポートを実施し運用定着化を支援します。これによって、1社1社それぞれの状況や需要に対して開発をすることなく、システム導入から運用定着化までを短期間でリーズナブルに実現できます。
また、「車両管理システム」を共同で展開することで、多くの人的リソースを必要とする鉄道車両のメンテナンス業務を省力化し、鉄道業界における労働力不足などの課題解決にも寄与します。

■背景
JR貨物は、トラックなどの自動車で行われている貨物輸送を環境負荷の小さい鉄道利用へ転換するモーダルシフトの担い手となるべく、全国に広がる鉄道ネットワークを活かした貨物鉄道輸送に取り組んでいます。これを支える鉄道車両のメンテナンス業務は人的リソースが大きくかかるため、業務を省力化する方法を模索していました。
そこで、富士通とメンテナンス業務における「車両管理システム」を開発し、検査修繕の作業効率の向上、情報のオープン化、並びにヒューマンエラー発生の低減を図るとともに、紙ベースの検査修繕情報の電子化とシステムによる検査情報の一元管理を実施しました。その結果、大幅な管理業務の工数の削減、システムの一貫性の確保による法令違反の予防、定期検査周期の見直しによるメンテナンスコストの削減に繋がり、高い導入効果を実証しました。このことから、JR貨物の事例を鉄道事業者における共通施策であると捉え、共同で展開することに至りました。
■「車両管理システム」の機能概要と導入コンセプトについて
1.メンテナンスにおける基本業務をシステム化
鉄道車両や部品の状態、メンテナンス計画から状態確認、処置対応の記録などの情報を一元管理します。また、現場で行う検査内容の記録業務をタブレットなどを活用して電子化し、鉄道車両のメンテナンス業務の省力化、検査データに基づく検査周期の最適化を実現します。
2.社会インフラを支える安心安全の対策
検査記録表の基本様式作成機能により、検査種別の新規追加や検査項目の変更が柔軟かつ容易にでき、新しい法令や新型車両に対する追加対応などの迅速化を実現します。また、次回検査期限の自動計算やアラート機能などにより、作業品質の精度の向上に貢献します。
3.「Fit to Standard」をコンセプトとしたシステム導入
標準機能に業務を合わせる「Fit to Standard」をコンセプトとして、ベースとなる基本システムのマスタに個社ごとのデータを設定することで展開を図ります。両社の役割として、富士通が本システムを導入し、JR貨物が車両情報の初期投入、検査記録表の基本様式作成支援などのシステム導入時のサポートを実施することで、導入企業の負担を軽減しシステム運用の定着化を実現します。
(参考)富士通とJR貨物、鉄道車両のメンテナンス業務を支える「車両管理システム」を共同で展開

IoTBiz編集部
2015年から通信・SIM・IoT関連の事業を手掛けるDXHUB株式会社のビジネスを加速させるIoTメディア「IoTBiz」編集部です。
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